内容説明
殺しつくし、焼きつくし、奪いつくす。中国の人びとから「日本鬼子」と呼ばれるような蛮行を、なぜ自分たちは犯したのだろう―。
目次
第1章 軍隊へのあこがれ(「戦争でもやらねえと…」;戦争の足音 ほか)
第2章 皇軍兵士となって―罪業の日び(入営;刺突訓練 ほか)
第3章 敗戦(八路軍の反撃;皇軍の終焉 ほか)
終章 遺言―日本の子どもたちへ
著者等紹介
坂倉清[サカクラキヨシ]
1920年千葉県生まれ。中国帰還者連絡会会員
高柳美知子[タカヤナギミチコ]
東京生まれ。早稲田大学卒業。中学・高校の国語教師を経て、現在、“人間と性”教育研究所所長、東京総合教育センター相談員。撫順の奇跡を受け継ぐ会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまきら
29
先日娘のクラスの男の子がうちに来て、詳しく戦闘機について説明し、太平洋戦争について目を輝かして語っていました。男の子の眼にうつっているのは、「敵」を制圧し素晴らしい最先端の技術を操る自分の姿。ふと「何人の人が死んだか知っている?」と聞くと不思議そうにこちらを見て、「戦争だから死ぬ人はいっぱいいただろうけど」と彼。そう。たくさん死ぬのだ。理不尽に。無意味に。すべての人にお母さんがいて、だれもが悲しい。そんな自分の気持ちも、少年の純粋な気持ちも、悲しい。戦争はただただ嫌だ。2020/12/25
ヒラP@ehon.gohon
22
あまりに衝撃的な告白に絶句してしまいました。罪のない一般人を殺戮し、生活の場を焼きつくし、あらゆるものを奪い取る、そんな残虐なことが、命令とはいえ非人道的な悪行が作戦としてあったことを改めて知りました。しかも当事者の言葉として語られているのです。この刺激の強い書籍をしっかりと受けとめることが出来て欲しいとは思うのですが、単に興味や興奮に置き換えてしまう危険もあるような気がします。 この本は、あくまで反省に立った反戦の書です。 そして、人間としての心の大切さを省みる祈りでもあるような気がしました。2021/01/02
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
2
読書会【テーマ 戦争と平和の本】2017/03/14
Takao
1
2007年6月発行。日本国憲法施行60年、改憲手続き法成立の年の出版。図書館で目にして借り出してきた。中学生の娘に読ませたい。2014/12/30
ななな☆
1
中学生向けの本なのでわかりやすく、イメージしやすかった。新しく調べてみたくなったこともいくつかあった。2010/08/21