内容説明
育った秋田の鉱山で、上京し身を寄せた労働者長屋で、文学を志して飛び込んだプロレタリア作家同盟や雑誌『女人芸術』で―飢えの日々を生へつなぎとめ、よりよい生活へ向かおうとする情熱を変革の意志にと替えてくれた数々の出会い。
目次
女神のような先生にあこがれて
わたしのジャンボルジャン
若衆たちとクロ
六人の子持ちと再婚して―わたしの母
初めてきいた「ビョウドウ」という言葉
『噫無情』のコゼットはわたし
兄は鉱山に残り、叔父は東京へ
屋根裏部屋いっぱいの厚い本
鉱山にも騒然たる時代の波が―尼港事件
深夜の山中で救い求めて〔ほか〕