内容説明
日本脱出後、コミンテルンでの活動に入った著者にとどく「満州事変」の報、「32年テーゼ」の発表、第一次滞米など、祖国に思いを馳せつつ獅子奮迅の闘争が繰り広げられる。
目次
コミンテルン時代(二度目のモスクワ;「32年テーゼ」;反戦のたたかい;第一次アメリカ滞在)
感想・レビュー
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晴天
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1931年からのモスクワ滞在とアメリカ派遣までを描く。ドイツ国会議事堂放火事件で逮捕されたディミトロフと会うが野坂はロシア語が拙くディミトロフは英語が拙く意思疎通が出来なかった話、アメリカ派遣に当たってモスクワで「最も上等な背広」を仕立てるが不格好なのでアメリカで既製服を買うと、その場で即座に裾上げをして試着室まであると感動する話、アメリカで日本語雑誌を出版する際、「共」「産」「党」など特定の活字が多いと足が付くので船乗りに少しずつ頼んだ話などは面白いが、いまひとつ何をしていたのかわかりにくい巻ではある。2018/04/06
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- 和書
- 片道切符 集英社文庫