内容説明
本書は、少年期の道徳の教育を、信頼感や希望を育てるということを中心に考えてみた。信頼や希望の問題は、その基礎が形成される乳幼児期と、その危機と飛躍の段階である青年期について話題にされる。しかし今日では、乳幼児期における基本的信頼関係の形成だけでは、青年期の危機が来るまでもちこたえられなくなったように思える。
目次
1章 良い子の弱さと悪い子の強さ(しつけはホドホドに?;いたずらっ子でもいいのか)
2章 道徳と子どもの自主性(少年期と自主性;道徳教育は可能か)
3章 希望はいかに育つか(人間の中核をつくるもの;希望と信頼を育てる)
4章 子どもへの信頼と共感(子どもを信頼するということ;評価・評定ではなくて共感を)
5章 道徳性を育てるやさしさときびしさ(現代の育ちにくさと新しい可能性;少年期の訓練;子どもの日常に自由な時間と場を)



