感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
K
1
(1974)荒川鉱山で働く著者の母をモデルにした小説。プロレタリア文学。しかし、労働条件がきつく、仕事がつらい、逃げ出したいというタッチではない。主人公は夫婦仲、姑との仲(最初は)、仕事仲間どれもよく、仕事自体に誇りを持っている。鉱山を運営する三菱合資会社を悪の権化としている。確かに、ヒドイ経営で、労働者を虫けらとしか思っておらず、簡単に首を切り情けも何もない。しかし、支配側の言い分もあるはずで、そこがあれば、なおよかったけど・・・。しかしこれこそ「真の左翼」と感じる。今の左翼政党とは比べ物にならない。2023/12/10