出版社内容情報
【私たち人間の心はどこにあり、脳はどのようなしくみでできているのか?】この人類最大のミステリーともいえる問題に、ここ最近の技術革新により、これまでの常識を覆すような驚きの事実が次々と浮かび上がってきました。テレビ出演・執筆で大活躍の池谷祐二氏を監修に迎え、最新の知見を盛り込みながら「脳と心のしくみ」の謎に迫ります!
内容説明
「右脳派は創造的、左脳派は論理的」はウソ―知られざる驚愕の事実。
目次
プロローグ1 ここまで見えてきた脳
プロローグ2 脳研究から見た自我や意識の正体とは?
第1章 脳の機能を知る
第2章 心の一生
第3章 脳と心の不思議
第4章 脳と心の病気
第5章 未来の脳と心
エピローグ1 脳と心を探る歴史
エピローグ2 脳のポテンシャルを開拓し次世代につなげる池谷脳創発プロジェクト
著者等紹介
池谷裕二[イケガヤユウジ]
1970年生まれ。1998年、東京大学・大学院薬学系研究科にて薬学博士号取得。2002~2005年、米・コロンビア大学・生物科学講座・客員研究員。2014年より東京大学大学院薬学系研究科薬品作用学教室教授。研究テーマは「脳の可塑性(かそせい)の探求」で、脳がいつ・どこで・どのように脳自身を変化させるのかを調べている。研究活動に軸足を置きながら、脳研究のおもしろさを広く伝える一般書も手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
75
東大薬学部教授池谷裕二著であるからこそ、単なるビジュアル図鑑では終わらない。臨死体験の正体にせまる論文の紹介から、運動だけでない小脳による思考の高度化、ボーッとしている時のDMNの活性化が過去の記憶や将来の展望に関わることや、光遺伝学の技術で光による脳の活動の制御、疲れの原因は脳内の免疫物質TGF-βの過剰放出と示し、BMIの応用から電気薬学で脳疾患の治療を展望し、ニューロフィードバックによるニューロリハビリと、最後に池谷脳創発プロジェクトで地磁気を感知する脳チップの開発まで。とどまることを知らぬ探求心。2020/05/20
パフちゃん@かのん変更
53
統合失調症や認知症で「妄想」がどのようにして起きるのか知りたい。ドーパミンが関係ありそうだということだが、詳しいことはまだわかっていない。サヴァン症候群の話も出ていたが、カレンダーを見なくても何月何日が何曜日かを答えられる子がいた。これもサヴァンなのだろうか。脳の仕組みは興味深い。2019/02/09
禿童子
34
全ページカラー図版入りでスイスイ読める作りになっている。蛍光顕微鏡による生きた神経細胞の写真が美しい。池谷先生の考える、地磁気などの感覚の拡張をマウスの脳に基盤を取り付けて実現する(できた!)という発想はなかなかのマッドサイエンティストぶり。生きるために外部に意識を向けて内部には向けない動物に対して、人間が内部に意識を向けたのが「自我」であり、「自我は幻想にすぎない」と言い切るあたりは、コッホなど他の脳科学者と一線を画している。嗅覚を感じる神経は脳(嗅球)に直結し、細胞分裂して新生するのは初耳の情報。2019/06/04
かわうそ
31
★★★★☆「臨死体験に置かれた脳は、覚醒状態よりも活発に活動していることを示す電気信号を発していたという。窒息状態に置かれたネズミも同じように脳の活動が活発だった。この結果から、心臓が停止し、酸素やブドウ糖の量が減少してくると、脳の活動が刺激される可能性が示された。」臨死体験はなぜ起こるのか?「フォルスメモリー(まちがった記憶)仮説だ。脳は自分が経験してないことでも、あたかも自分が経験したことであるような記憶を持つことがあり、その記憶が関係しているという説だ。」脳が間違うことは往々にしてある。2021/09/17
本詠み人
25
「神経・生理心理学Ⅰ」の課題レポートのための資料として必要箇所だけ拾い読み。全カラー頁で画像や図がたくさんあり、とても分かりやすく興味深い内容。2015年発行◎2023/02/20
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