内容説明
絶望的な結婚から逃げだした真葛。ひどい見合いをすすめた父・平助へのわだかまりをもちながらも、実家で平穏な日常をすごしていた。そんなある日、なぞの男・浄寛が訪ねてきて―。
著者等紹介
森真沙子[モリマサコ]
奈良女子大学卒業。雑誌、週刊誌の記者をへて1979年、『バラード・イン・ブルー』で小説現代新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あかんべ
4
ノンフィクションの制限かいっぱい調べて話を進めているが、実際真葛がどいいう気持ちで執筆したかがわからず、はからずも真葛が語る獅子のように時代を駆け回る男たちの間で、看病し家事をしちょっぴり恋に揺れ動く。男たちに比べ役割が小さ過ぎて主人公なのにかすんでみえる。表紙もいまいち。2013/02/20
007
4
タイトルや装画からイメージしたのとは違って物騒な内容でもありました。主人公の真葛はじめ魅力ある人物がいなかったせいか、読んでいてワクワク感が少なかったです。平蔵も特別出演したんですけどね・・・。2013/02/10
ソババッケ
3
江戸後期、みちのくの女流作家として馬琴に称賛された只野真葛の前半生の物語。「日本橋物語シリーズ」とは一味違う作風。時代は田沼時代から松平定信に移ったころ。定信は田沼時代の蝦夷地探索に係った者達を徹底的に弾圧する。真葛の父・工藤平助も「赤蝦夷風説考」を著したことや、田沼と親交のあったことなどから、目をつけられて。林子平などとの交流にも触れ、蝦夷地の開発と国防の必要性について浮き彫りにしていく。物語は真葛が浄寛という活動家に惚れていくのだが、ちょっと最後は盛り上がりに欠けたかな。★3.32013/01/13
おーね
1
恋物語なのでしょうね。政策の違いで翻弄される男たちのわきで生きていた主人公ですが。実在の人をモデルにしているけれどもう少し個性を出してほしかったかな。2013/02/18
うどん
0
時代背景の説明が多く、本筋(主人公の恋話?)が中々進まず途中で飽きそうになってしまった。時代の流れに振り回され、自由意思を持って生きることは難しかったのだろう…と、自分を無理矢理納得させる。父親が賢人のように書かれているけれど、主人公の最初の嫁入り先といいそんなようには思えなかった。2016/09/28