内容説明
昭和19年6月、土浦海軍航空隊へ土門拳が海軍省の依頼で訪れた。土門は短期間とはいえ、まだあどけなさが残る甲種13期生の「入野分隊」第四班の予科練生と起居をともにし、彼らの生活や基礎訓練を予科練生が辟易するほど追い続け、彼一流のアングルで撮影を続けた。しかし、その事実は戦後、一部の関係者を除き公にされる機会がなかった。土門の遺した写真は戦時下の貴重な記録であり、「歴史の証言」ともいえるだろう。戦後65年の歳月を経た現在、「海軍の精神」を写し取ったその写真が退廃した世相を“逆照射”し、今、鮮明によみがえる。
目次
土門拳が封印した写真
大空にかけた青春―予科練の群像(母なる湖、霞ヶ浦の日々;予科練体操;山本元帥像;米本土に焼夷弾を投下した男;下駄ばき機(水上機)
分隊長の手紙
神風特別攻撃隊「昭和隊」
冬将軍
昭和二十年六月十日
ロケット戦闘機「秋水」
特別休暇
玉音放送)
もうひとつの予科練―異籍の民、林栄貞の生涯
著者等紹介
倉田耕一[クラタコウイチ]
昭和27年9月、秋田市(旧河辺町)生まれ。仙台市内の大学卒業後、病院勤務、業界紙記者を経て昭和63年10月から全国紙(産経新聞)記者。秋田支局、水戸支局、各通信部、東京本社編集管理部を最後に平成21年12月末、同社を退職。茨城県土浦市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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