新人物ノベルス
おそろし―三島屋変調百物語事始

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  • サイズ B40判/ページ数 395p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784404038661
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

出版社内容情報

その客は、曼珠沙華の花を怖れた―。

ある事件を境に心を閉ざしてしまった17歳のおちかは、江戸の神田三島町で袋物を商う叔父夫婦のもとに預けられる。裏庭の片隅にひっそりと曼珠沙華のひと群れが咲く秋のある日、叔父・伊兵衛は、おちかに来客の対応をまかせて出かけてしまう。来客の相手をすることになったおちかは、曼珠沙華の花を怖れる客の話に次第に引き込まれていく。そして、伊兵衛の計らいで次々に訪れる人々のふしぎ話は、おちかの心を溶かし、やがて彼女をめぐって起こった事件も明らかに......。恐れ、おののき、そして涙する感動の物語。

内容説明

ある事件を境に心を閉ざしてしまった17歳のおちかは、江戸の神田三島町で袋物を商う叔父夫婦のもとに預けられる。裏庭の片隅にひっそりと曼珠沙華のひと群れが咲く秋のある日、叔父・伊兵衛は、おちかに来客の対応をまかせて出かけてしまう。来客の相手をすることになったおちかは、曼珠沙華の花を怖れる客の話に次第に引き込まれていく。そして、伊兵衛の計らいで次々に訪れる人々のふしぎ話は、おちかの心を溶かし、やがて彼女をめぐって起こった事件も明らかに…。

著者等紹介

宮部みゆき[ミヤベミユキ]
東京都江東区に生まれる。昭和62年「我らが隣人の犯罪」で第26回オール讀物推理小説新人賞受賞。同年「かまいたち」で第12回歴史文学賞佳作受賞。平成元年、「魔術はささやく」で第2回日本推理サスペンス大賞受賞。平成4年、「本所深川ふしぎ草子」で第13回吉川英治文学新人賞、「竜は眠る」で第45回日本推理作家協会賞受賞。平成5年、「火車」で第6回山本周五郎賞受賞。平成10年、「理由」で第120回直木賞受賞。平成13年、「模倣犯」で毎日出版文化賞特別賞、平成14年、第6回司馬遼太郎賞、第52回芸術選奨文部科学大臣賞文学部門をそれぞれ受賞。平成19年、「名もなき毒」で第41回吉川英治文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

120
宮部みゆき万歳!こんな作品を読むと宮部さんは当代随一の作家だと言う確信が強まる。江戸時代を舞台にしたホラー。17歳のおちかが普通の人々の心の傷を癒していく。他人を癒すことが自分を癒すことに繋がると言うテーマが本当に良かった。昔カウンセリングのボランティアをやったことがあり、大変な経験だったが、この小説のおちかのように人の話に耳を傾けることで、自分の心が浄化されていくのを経験した。夜中に読んでいると体が震えだすような恐怖が充満しているのだがそれを上回る人の優しさが描かれており、爽やかな読後感を味わえる。2014/09/23

ドナルド@灯れ松明の火

50
宮部風味の百物語。おちかは元気になったんだろうか。おたかは本復したようだ。これからこの続きはどうなるのだろう。宮部さんのライフワークになるかもしれない。2011/01/13

かずよ

42
松太郎がかわいそうでした。でも何も悪くないのに、死んでいったお吉と宗助が本当に哀れです。私には十分怖いお話でした。続編も期待します。2010/08/18

にゃんころ

41
凶宅以外は、人の思いのすれ違いというか、悲しい話でした。おちかが徐々に変わっていく姿と、周囲の人が暖かく支えているのが微笑ましい。それが逆に各話の怖さを引き立てているというか。1話だけ、中途半端に終わったなぁと思ってたら、最後の最後に綺麗にまとめあげてくれたのはさすがだと思います。これ、続編が出てるんですよね。この終わり方でどう次に繋げてあるのか気になる~。読まねば。2010/12/23

あおさわ

40
江戸を舞台にした短編連作かな?と思いきや…ハラハラドキドキのクライマックスと解放、そして最後に簡単には終わらせない「人間的」とも言うべきラスト。面白かったです…!!おちかの心にある贖罪意識の奥にある優しさと冷たさ。一つではない人の感情の複雑さ。それと向かい合う強さを少しずつ身につけていくおちかが健気で美しいです。ひとつひとつの怪異譚もぞっとするほどの怖さがある。「魔鏡」と「凶宅」は特に怖く、「曼朱沙華」は哀しく、「邪恋」はやりきれない…。シリーズですよね?続きも是非読みたいです!2011/09/14

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