内容説明
江戸三座の中村座、市村座が立ち並ぶ二丁町の芝居茶屋・江戸屋の主人弁之助は、遊び仲間の目明かし鶴吉を助け、芝居興行にからんだ犯罪を暴いていく。手拭い一本を武器に裏社会の悪を懲らす弁之助の活躍を描く。表題策の他に「控え櫓」「空の一枚絵」「吉原芸者心中」等八篇を収録。
著者等紹介
南原幹雄[ナンバラミキオ]
1938年、東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。73年、『女絵地獄』で第21回小説現代新人賞、81年、『闇と影の百年戦争』で第2回吉川英治文学新人賞、97年、『銭五の海』で第17回日本文芸大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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こうたろう
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エロというより江戸の街風景を切り取った感じだった。 もし200~300年後、同じように東京を切り取るとこんなかんじだろうか。2012/11/03
あかんべ
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短編集の表題になっている話が、一番面白かったってのはよくあるが、今回一番面白くなかった。謎解きはあっけないし、予定枚数がきたのでむりやり解決したような印象。その他の作品のほうが、いい。好きだったのは留場の五郎次。2011/11/24
りうかん
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弁之助シリーズは特に色事の濃厚な描写はいらなくて、普通に芝居小屋に絡んだ時代推理ネタで攻めても普通に面白かったような気がします。(逆に推理ネタが薄くなってしまってもったいないような。)ほかの短編集については少々薄暗い話が多かったですが、実のところ江戸時代の庶民の現実とは、このように(現代から見ると)薄暗いものだったのかもしれないと思わせます。色々微妙に勿体ないかなあと感じるところ多し。2022/02/23
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