内容説明
鬼才、最後の傑作!急逝した鬼才が雄渾の筆致で綴った出雲尼子一族の興亡!尼子経久を描く「鵜飼」をはじめ、「新宮党始末」「月山落城」「鹿之介流転」の四篇を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
28
短編ですのでどうしても断片的になりますが、ひとつひとつは読みやすかったです。読む限り尼子は負けるべくして負けたように感じました。「新宮党始末」が良かったです。2023/04/20
黒猫
24
尼子経久が大好きです。緒形拳さんの経久役は良かった。尼子をメインに毛利を描くのはやはり貴重で面白かった。尼子経久の章が40ページちょっとだから、もっと彼を書いた小説が出てほしい。少なくとも最近の徳川家臣や、石田三成みたいな主人公より図太さと緻密さがあって智謀に富む下剋上の申し子的な感じがとてもカッコいいのですが。新宮党の粛清など、最近の小説では書かれないので面白かった。尼子晴久もかなりの大名だったが、尼子経久よりは小粒だし、何より比較されるのが毛利元就ってかなり可哀相だよなあ。吉川元春対鹿之助も良かった。2018/01/24
yutaro13
21
戦国大名小説を西から適当に読む企画。宇喜多の次は尼子。尼子モノが少ない中で本作は貴重か。とはいえ1冊で尼子氏興亡を詳細に追うのは難しく、いわばハイライト集といった形。毛利元就、宇喜多直家と並んで中国の三大謀将とされる尼子経久にはもっと焦点が当たってもいいと思う。尼子の殿様と違って多く小説が出ている山中鹿介は、本書では4編目「鹿之介流転」として全体の半分を占める。何年も前に月山富田城跡を訪問したが、雑草に覆われ散策に苦労した記憶。盛者必衰を感じるにはいいけど、もっと歴史文化スポットとして整備してほしいな。2020/10/31
Ryuji
4
★★★☆☆尼子経久の晩年から上月城落城までの尼子氏の歴史を4編の短編で書いた小説。内容的にはどうしても短編なので物足りなさを感じるのと、山中鹿之介に若干違和感を感じる。ただ短編とは言え時系列で進んでいくので、尼子氏の歴史を簡単に知りたい人にはお薦めかもしれない。2013/07/05
好奇心
1
名門尼子一族の滅亡、存亡の明暗を分けるのは運か?戦略か?2014/02/03
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- 和書
- 生命活動として極めて正常