感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シルク
9
書かれたのは随分昔。明治36年に新聞連載か! 「白粉の鉛毒を梅干しで取り除く」だの「女性への贈り物に半襟を買う」だの、描かれてる内容は確かにそんな感じ。だけどなにか感覚が新しい。「(※ワッフルは)味も淡泊でふくらんだ品だから餅菓子や駄菓子のように腹に毒でなし、食べるということのほかにこしらえるという楽しみがあって、この鍋を一つ与えると買い食いなぞはよしてしまうね。……」(p.168) ……ここは東京。大食漢の大原は、そろそろ嫁さん欲しいなぁと思っていた。そんな時、親友の料理上手の妹の噂を聞き……てな物語。2018/11/22