内容説明
金星特急の旅から八年、横浜で経営するバーを人に任せ、当時お世話になった面々を訪ねる旅に出た錆丸。月氏の幕営地で無名の赤子と初めて顔を合わせ、北極圏の村で夏草の母の墓を建て、最後に辿り着いたグラナダで先行していた砂鉄とユースタス、さらに愛娘・桜と合流する。この旅は、七歳になった桜に母親である金星について教えるための旅でもあった。初めて父と離れ、世界を巡った桜は何を見たのか―?大人気小説「金星特急」番外続篇集!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
37
金星と錆丸の子、桜も小学校に上がりました。学校には子供の世界がありますからね。三月のように「いてまぇ!」じゃなく伊織のように「好きやからちょっかいかけるんやな?」が大人の対応ですわ(笑)。無明さんもお父さんにならはって。桜の「ゆすたすちゃんママになって~」から砂鉄とユースタスの結婚式が執り行われ、とても楽しい過去廻りでした。帰りの道中でとうとう桜ちゃんの金星から譲り受けた奇跡の力が!。シリーズ物を纏めて読める有り難さ、自分では見つけられないストーリーと作家さん、気が付いたら読メ10年過ぎてました。感謝!2023/03/21
すがはら
9
外伝から引き続きで一気読みでした。最高です。無名が父になって育児ノイローゼ手前になってたのも意外だったし、伊織が2週間も錆丸のバーで留守番しててその後が平和に済んでたのも意外でした。後は心がホッコリするお話がたくさんで癒やされました。桜はやはり金星の娘ですね。あっさり「好きだよ」とか言って、硬直する相手を見て首を傾げてそう。お父さんや伯父さんも大変。最後に出てきた桜の能力は何なのでしょう。あとがきにあった続編で明かされるのでしょうか。2023/11/06
はる
8
錆丸と、娘の桜。伯父バカの三月、夏草、ユースタス、砂鉄と、金星特急メンバーが、桜にメロメロな一冊。錆丸は、桜に母親の金星の事を教えるため、自分のプロポーズの旅を再現。そして、旅の終わりに、桜は金星から引き継がれたであろう、特殊な能力を発動してしまう。 桜の、ユスタスちゃん。の呼び方が、相変わらず可愛く、3月の「桜の敵は、殺しとこっか?」と軽いノリや、砂鉄のユースタスに関することだけ、ムキになる所など、笑いどころも満載。 2021/07/14
ミド
8
夢中になって読んだ記憶はあるけれど、結末はすっぱりわすれてしまっていた。自分にとって金星特急といえば第1部、錆丸と砂鉄とユースタスの旅。だから「花を追う旅」がお気に入り。番外篇では作者は出産したのかしらというくらい子供中心の話。成長した金星の娘の物語も気になる。2020/11/16
キキハル
6
シリーズもこれで終わり。三月の伯父馬鹿ぶりと、砂鉄の独占欲の強さがいっそう強まった感がありますね。天然なユースタスもいいけれど、やっぱり面倒くさい三月が一番好きかな。桜を主人公とした続編もあるみたいだけれど、この物語はこれで終了がいいかも。 でも彼らのその後は気になるなあ。2020/11/05
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