内容説明
産業革命によって大地が汚染され、人々は一千層にも及ぶ塔を建て移り住むようになった。塔の生活は高い技術に支えられ、それは“五卿”と呼ばれる発明卿たちに独占されていた―。アングリア王国リンデン塔３２０階に住むサイラスは便利屋。腕っ節の強さと器用さで付近の住人の依頼をひっそりとこなしていた。そんなサイラスのもとに、機械いじりの天才で、貴族階級出身らしき美貌の青年ジョニーが転がりこんできて！？ヴィクトリア調ゴシックファンタジー開幕。
著者等紹介
縞田理理［シマダリリ］
東京都出身。「霧の日にはラノンが視える」で第２２回ウィングス小説大賞・編集部期待作を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダージリン
15
主人公サイラスは、それぞれ厄介事をかかえた同居人を３人も抱えることになって苦労するのですが、面倒見のよさに敬服！ジョニー視点の短編も好きです（笑）。サイラス自身の過去も知りたいな♪2013/09/12
波璃子
14
読書メーターのおかげで出会えた作家さんの作品。本格的なスチームパンクものを読むのは初めてで、とても細かく世界観が作られていて面白かった。ジョニーの正体やナッシュの謎など続きが気になる終わり方で２巻も読もうと思います。2016/03/12
かや
10
きっかけは、イラストがTHORES柴本先生だったので。縞田先生の作品を読むのは初めて。よろず屋を営んでいる侠気のある主人公サイラスと、機械いじりの天才ジョニー、超天然な登段家ナッシュ、王女のラモーナの三人の家出人達が凄く魅力的でした。スチームパンクな世界もめちゃくちゃ好みだし、本当にTHORES先生のイラストが素敵。ジョニーの短編も良かったな。最後の終わり方がものすごく気になります。サイラスと家出人達の運命はどうなるのか？続きが楽しみです。2014/07/05
紅羽
5
連載雑誌で一話を読んでから、ずっと文庫が出るのを楽しみにしていた作品です。空想科学を盛り込んだ世界観やキャラクターも魅力的ですぐに引き込まれました。サイラスはお人好しなのか、人を惹き付けるものがあるのか、ジョニーとの出会いをきっかけに、彼の周りにどんどん人が増え、いつの間にか「家族」になってるんですね。まだナッシュの謎が解明されていないので、次巻が気になります。巻末の書き下ろし短編はアイリーンさんの事が僅かに窺えて興味深いものがありました。2013/01/12
天鈴
4
蒸気と機械のゴシックファンタジー。なかなかいいところで終わっているのが残念な感じですね。怠惰な感じの主人公もいろいろ秘密を隠しているみたいですね。それが今後絡んでくるのかな? ちょっとBL風味な雰囲気も面白いです。そして、殺人事件はどうなっていくんでしょうか?2013/02/23
