内容説明
駆け落ち先の海辺の町で、兄弟のふりをしてひっそりと暮らす洸生と省也。元は大病院の院長の息子と病院勤務の看護師だった二人は、恋人関係にあることを洸生の父親に知られ、一度は別れを決意する。けれど気付けばすべてを捨て、この町にたどり着いていた。先の見えない不安定な生活もそろそろ一年を迎えようとしていたある日、省也のかつての知り合いが偶然町を訪れ…?年下攻センチメンタル・ダイアリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タビサ
46
大病院の息子・洸生×看護師・省也。駆け落ちして兄弟のふりでひっそりと生活している二人。重苦しさがありやっぱり駆け落ちモノは苦手かもと思ってダラダラ読んでましたが、二人の想いが分り始めたあたりから切ないけど面白くなってきました。洸生の将来を考えてる省也の気持ちも分る、それに対しての洸生の行動も泣けた。あの手紙とチョコバーは泣けます。お互いを想い合っての切ない気持満載でした。省也よりも洸生の方が大人だったのかも。書き下ろしで幸せな二人が垣間見えてホッとしました。2016/08/03
波多野
34
切ない。駆け落ちしたCP(大病院息子×看護師)。寂びれた海辺の街で自分達2人の閉じた世界で生きる情景が目に浮かぶようだった。こういった雰囲気好きです。自分達の恋を受け入れられない現実から逃げてきても相手の人生を奪う罪悪感に勝てない受。選択に迷い逃げ出したくなる気持ちがよく分かる。そんな受の心の内を密かに分かっていた攻の手紙で号泣しました。書き下ろしの話は本編で8年後の2人が分かっているので必要な別離だと安心して読めました。2016/07/15
きょん
32
一緒に付いて来てくれて嬉しい反面、年上の社会人として学生の攻の将来を慮らざるを得ない気持ちはよくわかるんだけど、それならそれでまっすぐ向かい合ったうえで話し合う勇気を持ってほしかったなあ。時限装置が狙い通りに作動しちゃったらお互い不幸になるしかなかったと思う。そして、山手線にふらっと乗り込む攻めやコートの中にチョコレートと一緒に入っていた手紙を読むシーンでは私も思わず涙。書き下ろしで無事家に再会できるシーンがあってホッとしました。2016/07/20
きなこ
29
駆け落ちしたのはいいものの、7歳年下のノンケ医大生を巻き込んだ事にずっと罪悪感を感じている省也の葛藤が辛い。何時でも解放してあげられるように、密かに準備していた愛情の深さには驚いたが、それを何もかも見いていた洸生の方が一枚上手だった。手紙とチョコバーにはホロリ。自分が思っている以上に、相手は自分の事を愛してくれているんだ〜と叫びたくなるお話だった。2016/07/27
けい
24
やきもきしたけどハピエンでよかった。2016/07/27