内容説明
叶わぬ片恋から逃げ、神主の笙は禁足の島の宮守となった。そこへ、傷んだ社の改修を行う宮大工にまぎれ、建築士の拓海がやってくる。しきたりや信仰に攻撃的で、何かとつっかかる男に反発しつつも、彼とのやりとりにいつしか爽快感を覚える笙。そして、秘めた恋を拓海に肯定されたとき、救われる思いとともに、内に何かを抱えた拓海の心に、笙も寄り添いたいと願うが…?建築士と神凪が結ぶのは、神様も赦す恋。
感想・レビュー
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とも*
28
う~ん、作家さんで期待したからかイマイチのれなかった。 禁足の島の宮守という設定は面白かったし、言い伝えとか迷信とか拓海が信じないと言うか頑なに反発する理由とかも良かったんだけど二人何処に惹かれたのかイマイチ分かり難かった。 ノンケの拓海が惚れたのはコスプレ効果??? あれこれ言い合ってる時は面白かったのにいざ付き合うとなったらぐだぐだするのにイラッとしてしまったかな。 誤解の訳には笑ったけれど。 ペーパーは東京土産の話。2014/08/02
きょん
17
前半のあくまで理屈を追求したがる攻めと、理屈では説明しきれない部分を持つ宗教に奉職する立場の受の会話は結構面白かったなあ。ただ、後半は無神経な発言の攻めと思いこみとネガティブスパイラルに自ら嵌っていく受になってしまってちょっと残念。東京の建築事務所に就職決まっちゃったら、サクッと別れそうな気がしてしまいました。2014/06/17
りんご☆
13
読了2017/06/13
リリー
13
従兄への密かな片想いに破れ、志願して小さな離島で神主をする主人公。心静かに暮らしていたが、ある日修理に訪れた宮大工一行の中に妙に気になる男がいて…。家業が神主というわけではなく、大学で神道を学んで神主さんになった人の話なので、興味深く読みました。ノン気の攻にはできるだけ男らしい姿を見せない方が良いのでは…と気を遣うのがいじらしかったです。2016/08/30
華緯
11
初めの、島の宮司をしているときの話は悪くない。屁理屈やの拓海と権禰宜の笙の掛け合いは結構穏やかに読めた。神様を信じるというのは理屈じゃないって。迷信も、頑なに守るんじゃなくて、心にとめるくらいがいいんじゃない?とか、いろいろ考えながら読んだのに、俗世に帰ってきた続編では、笙のナナメすぎる勘違いと卑屈さに少しずつ気力が萎えていく~;;;最後、素直に前に進むことを決めはしたけど……、本編ほどのインパクトは無い。買ったばかりの本だけど、即ドナ。作家買いしている方なのに、なんか虚しい……。2014/06/15