内容説明
男でも女でも、誰とでも寝るんだって―そんな噂を持つ桂真のＢＭＷに傷をつけてしまった睦。代償に熱帯魚の世話を引き受けることになるが、約束の日、桂真のマンションで睦を待っていたのは、銀の鱗きらめくアロワナだった―。及び腰ながらも世話を続けるうち、無口で冷たい印象のある桂真も、睦には穏やかな表情を向けてくれるようになる。だが、桂真の留守中アロワナが弱り始め…。アクアリウム・ロマンス。
著者等紹介
うえだ真由［ウエダマユ］
８月２９日生まれ。関西在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
合縁奇縁
35
男でも女でも、誰とでも寝るんだって―そんな噂を持つ桂真のBMWに傷をつけてしまった睦は、その代償にアロワナの世話を引き受けた。アロワナの世話をするのがきっかけで二人の距離は近づいていく。一度関係を持ってしまったことで、せっかく縮まった距離がまた遠くなり…。後半の攻めの視点で桂真の胸の内が読めるがよかった。なかなか「好き」の一言が言えない不器用な桂真、最後に言えてよかった2017/11/16
のこ
20
古本整理のため再読。タイトルは印象深いのに内容はすっかり忘れ去っていました。受けは真っ直ぐで好感の持てるキャラ。対し攻めの方は、癖のある人格形成に影響を与えた攻めの家庭環境について、確かに少年の頃に攻めが味わった寂しさは充分理解できるが、成人して未だそこまで引き摺っているその子供っぽさに興醒め。スペック高いのに陰のある男って大好物だけれど、この攻めの陰はイマイチだなと感じてしまうのは私が歳いってるからだろうな。このお話は若い人が読む方が共感できると思う。2017/08/27
ふみ
11
二宮桂真×榛名睦（大学生）♪大好きなうえださん～同人誌を読むために整理をしていたら、未読の作品が出てきたので…凄く素敵で静かなお話し～どうしてもっと早く読まなかったんだろう(-_-;)車のトラブルで接する事になった真逆な二人のお話で、水槽を静かに泳いでいるアロワナと重ねて、ゆっくり進んでいきます…いつものことながら心理描写が丁寧で、スッと心に入り込んでくる？おちてくる瞬間がとってもイイ！睦が、恋に堕ちる瞬間が綺麗な表題作、後半は「好き」という一言が言えない、不器用な二宮の箍がハズれた瞬間が感動だった♪2012/10/23
黎
11
読後とても綺麗で優しい気持ちに。睦が本当に普通の、ごく普通の前向きで健全で少年らしい良さを持っているので、読みながらはっと胸を打たれる。でもこういう善良さは架空でなくてきっと現実の人の中に存在していると感じさせてくれた。桂真の家族の優しさ・弱さ・狡さをも容赦なく描かれるが、桂真本人も解決できない弱さを持っていて最後まで桂真本人では解決できない。そういう状況にある彼が睦を愛する気持ちがどこから生まれてくるのか、とても自然に納得させられ、桂真本人の視点から読む側も睦に魅了されます。初期作品の傑作では。2011/06/16
りんご☆
10
読了2015/09/16
