出版社内容情報
ペルシアの王子と海の王女との縁談をめぐる話、バスラの王子がジンの王に会う話など不思議な物語の数々。
内容説明
「人魚姫」の着想のもとといわれる海の国の王女とペルシアの王子の縁談の話など、不思議で興味深い話が一杯!
著者等紹介
西尾哲夫[ニシオテツオ]
1958年香川県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士(京都大学)。人間文化研究機構・国立民族学博物館教授。総合研究大学院大学教授。専攻は言語学、アラブ研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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starbro
168
後半の第四巻に突入しました。章立てや繋ぎがなくなり、読み易くなりましたが、今何夜かが解りません(笑)オススメは、『ペルシアの王子バドルとサマンダル王国の王女ジャウハラの話』&『愛の奴隷、アブー・アイユーブの息子ガーニムの話 』です。 続いて3月の新刊、第五巻へ。トータルの感想は、全六巻読了後に。 https://www.iwanami.co.jp/galland/ 2020/02/28
ケイ
113
ガラン版千一夜も折り返した。比較的長めの二つの話がとてもいい。まず「ヌールッディーン•アリーとペルシアの美姫の話」息子に恋に落ちろと言うようなものから、彼の逃避行、その先での人との出会いが楽しい。「ペルシアの王子パドルとサマンダル王国の王女ジャウハウの話」前話に続き、父亡き後の息子の放蕩やその後の修行や運命の話。後半の三つは、それに比べるとやや退屈。私がシャフリヤール王なら、シェヘラザード、そろそろだろうか、とつぶやきそうだ。それに、今が何夜なのかもわからなくなっている。2020/06/24
syaori
60
カリフのハールーン・アッラシード様が活躍するお話が大好きなので、カリフ様のご登場が多くて大満足の巻。特に『ヌールッディーン・アリーとペルシアの美姫の話』は美男美女の逃避行にやきもきしながらも、カリフ様と大宰相様や庭番の老人との軽妙なやりとりが楽しくて、『千一夜』では短気な絶対君主でもあるカリフ様なのですが、憎めなくなってしまいます。そのほか、ペルシアの王子と海の国の姫君の縁組を巡るお話や、「人の心は鋼ではない」けれども「自分を律すること」はできるのだという『ザイン・アルアスナームとジンの王の話』が好き。2020/10/08
りー
21
「ヌールッディーン・アリーとペルシアの美姫の話」「ペルシアの王子バドルと(略)王女ジャウハラの話」「(略)ガーニムの話」「ザイン・アルアスナームとジンの王の話」「ホダーダードと兄弟たちの話」を収録。衝撃なのは…ヌールッディーン・アリーって、只のお馬鹿さんでは…!?遺産を放蕩で失い、偶然入った王の離宮で有り金はたいて贅沢三昧をし、唯一残った妻まで親切にされると「あげます」って言っちゃう…のに、何故か王さまに気に入られてハッピーエンド。良いのか?これで?と、腑に落ちない日本人。ま、何か楽しそうだし、良いか。2022/02/06
こつ
13
シェヘラザードと王のやりとりが申し訳程度で付け足した感が強い巻でした。莫大な財をもった人が長らく世継ぎに悩み、授かった男子なり女子なりがものすごい美形。なんだかんだの上美しい伴侶と結ばれる。パターンが出来上がっているとわかっていても読んでしまいます。2022/01/11