完全なるワーグナー主義者

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  • サイズ B6判/ページ数 270p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784403240515
  • NDC分類 762.34
  • Cコード C0098

内容説明

ワーグナーVSショー。音楽評論家として出発したバーナード・ショーが、まず手がけたのは革命的なワーグナー論だった。

目次

『ラインの黄金』
革命家ワーグナー
『ヴァルキューレ』
『ジークフリート』
プロテスタントとしてのジークフリート
『神々の黄昏』
なぜワーグナーは考えを変えたのか
ワーグナー本人による説明
『指環』の音楽
これまでの音楽と新しい音楽
十九世紀の音楽
未来の音楽
バイロイト

著者等紹介

ショー,ジョージ・バーナード[ショー,ジョージバーナード][Shaw,George Bernard]
1856年ダブリン生まれ。独学で文学や音楽に親しみ、ロンドンに移って演劇や音楽などの評論に携わる。1892年『やもめの家』で劇作家としてデビュー。『人と超人』『バーバラ少佐』『ピグマリオン』『傷心の家』『メトセラへ還れ』『聖女ジョウン』など、社会評論の精神に貫かれた演劇作品で一時代を代表する作家となる。またフェイビアン協会員として社会主義運動にも熱心に関わる。文学者の枠を超えた反骨の知識人として積極的に発言、長い生涯にわたって尊敬を集める。1925年ノーベル文学賞受賞。1950年エイオット・セント・ロレンスで死去

高橋宣也[タカハシノブヤ]
1963年東京生まれ。慶応義塾大学文学部助教授。近代イギリス文学専攻
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えふのらん

1
 バーナード・ショーによる指環解説本。20世紀前半の教条的なリベラリストらしい解読が特徴。ワーグナーと同じく革命にある程度理解があるおかげで、ラインの黄金からジークフリートまでの流れを貴族社会の崩壊と市民社会の誕生の戯画として筋を通して解説してくれている。ドイツ民族の神話としても参照される作品がリベラリストによって解体されるというのは皮肉なことだが、2017/10/22

えふのらん

0
一見すると神話の劇化にしか見えない楽劇のなかに秩序を探し、現実と同じ社会構造を発見していく内容は何度読んでもスリリングだ。ラインの乙女に拒絶されてルサンチマンに陥り、黄金を奪って金権でニーベルハイムを支配するアルベリヒ(資本家と労働者)、そんな下々の世界を尻目に巨人族を酷使してワルハラを建設する神々族(貴族)。ラインの黄金は神々の法をグレーゾーンから崩壊させる力、証券取引ににた役割を持ち、それ故に神々の武器であるジークフリートは法や貴族的な道徳を理解する必要はなかったという指摘は今のバイロイトでも有効だ2017/12/22

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