感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
双海(ふたみ)
24
本書は、字幕では省略されている台詞もきちんと起こしてあるのでよく事情がのみ込めます。尤も、きちんと英語・仏語が聞き取れればこんな必要はないのですが(笑) 先週は帰宅するとPCの電源を入れて、カサブランカのDVDを再生して部屋のBGMにしていました。2016/04/19
Miyoshi Hirotaka
20
映画史に残る名台詞「君の瞳に乾杯」の呼びかけはkid。二人は年の差不倫であったのがこれで分かる。しかし、迫りくる死の影はこれを見事に純愛に変えてしまう。さらに、光に近づけば影が濃くなるように時間の価値が高まるにつれ二人の心は燃え上がり、大胆な決断をさせる。リスクの高い決断は、予想外の展開と思わぬ結果を生む。この基本的な構図は、『ロミオとジュリエット』や『アンナ・カレーニナ』などの古今の恋愛の名作にも共通。プロパガンダ的な要素はあるものの、戦時体制下にこのような不朽の名作を生んだハリウッドの力量に驚愕する。2020/11/14