内容説明
フュミストとは冗談好き、いい加減、不真面目などの意で、人を非難するときに使われることがほとんどである。しかし、フュミストであることがひとつのステータスとなった時代と場所があった―世紀末の退廃と狂騒が交錯する1880年代のパリ。フュミスト=ふざけた奴らの抱腹絶倒の芸術運動を初紹介。
目次
序章 フュミスム(フュミスムの誕生;フュミスムを言い表す試みについて)
第1章 イドロパット(イドロパットの誕生;「主義を持たない主義」の狙いと宣伝戦略;イドロパットの終焉;作品)
第2章 アンコエランス(アンコエランスの誕生・活動・消滅;アール・ザンコエランの作品;アンコエランは「前衛」か)
第3章 アルフォンス・アレー(アルフォンス・アレーの「死前」と死後;主義の身振りをするテクスト―アレーと「サルセイ」;終結しない物語;マグリットとアレー;二十世紀の巨匠たちの弟子)
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- 和書
- 土に贖う