内容説明
コブシ・突き上げ、黒い肌は・怒る!ブラック・ライヴズ・マター運動はアメリカ崩壊の兆しか?ビリー・ホリデイ、ジェイムズ・ブラウン、スパイク・リー、エヴァ・デュヴァネイ、アイス・キューブ、ビヨンセらの歌と映像から説き起こす現代アメリカの真実!
目次
第1章 「奇妙な果実」―ブラック・ライヴズ・マター前史
第2章 ブラック&プライド―公民権運動の1960年代
第3章 「白人」たちの主張―KKK団の思想は今も
第4章 発言!「彼」「彼女」は何に怒っているのか?
第5章 1619・ヴァージニアの記憶。黒人は忘れない!
第6章 ビヨンセ!クイーン・オブ・ブラックの未来
著者等紹介
藤田正[フジタタダシ]
音楽評論家、音楽プロデューサー。『ミュージック・マガジン』編集部員、『Bad News』の編集長を経て、現在はフリーランス。音楽制作者としては沖縄島唄、ブルースやレゲエ~サルサなど多数手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
87
ビリー・ホリデイの表紙に思わず手に取る。 良い内容です。 #BlackLivesMatterはフロリダ州の差別的殺人事件がきっかけで、2013年からFacebookで広まった言葉。 根深いです。 トランプ以後悪化してる気もする。 最近読んだドクター・スースの英語絵本、良かったですが、彼が第2次大戦中、眼鏡、出っ歯、卑しい日本人、のイメージを作った人だったと知り、やや残念2021/05/11
どんぐり
82
「Black Lives Matter」(黒人の命だって大切だ)運動を歌と映像からとらえたBLM通史である。最初は1939年、カバー表紙を飾るビリー・ホリデイの「奇妙な果実」、そしてその対極に典型的差別映画と批判され配信停止されている「風と共に去りぬ」。次いで、1960年代公民権運動のキング牧師とマルコムX。ヒップポップにラップとブレイクダンス、ニーナ・シモンの魂の歌、ビヨンセのブラックパレード、そして黒人同胞の名前が記された7枚のマスクを着用した大坂なおみ選手までくれば、現在進行形のBLMである。→2021/03/01
1959のコールマン
64
☆5。BLMそのものの記述は殆どない。その歴史的背景、広がり、周辺が、音楽、映画を通して書かれているので、BLM本体の活動を知りたい人は他の本をあたるべし。とはいうもの、同種のBLM関係本と比較するとかなりハードな内容なので読み応えあり。「内容がハードなのではない。黒人にとってアメリカの現実がハードなのだ」と著者は言うかもしれないが。なお、徹頭徹尾マイノリティーからの視点で書かれている。アイス・キューブが日和った事件、ビヨンセのアクティブな活動ぶりなどを詳しく解説。加えて結構最近の情報までUPしてある。2021/04/23
まこ
10
黒人差別の問題や、抵抗の歴史と併せながら原動力の元になった映像や音楽を紹介。差別問題には、現状維持や無限ループ、話し合いにならないと複雑。紹介された作品をいくつか見てみたいと思う。2022/11/29
林克也
3
今日、この本を読み終えてからAmanda Gorman's inaugural poem The Hill We Climbを視聴した。 もし、彼女がa skinny Black girl descended from slaves and raised by a single motherではなく白人だったとしたら、自分は、そして世界はこのことをどう感じるのだろうか・・・・。 アメリカには行ったことはないし行きたいとも思わずに生きてきて老齢となってしまったが、アメリカ・・・・・・・。2021/01/23