内容説明
なぜイエスはかくも人々を惹きつけてやまないのか?世界的な聖書学者が福音書を丁寧にひもとき、その問いに迫る。定評あるOXFORD Very Short Introductionシリーズの一冊。
目次
第1章 イエス―世界のアイコン
第2章 資料
第3章 一世紀の文脈から見たイエス
第4章 神の王国をもたらす
第5章 神の王国を教える
第6章 イエスとは何者か
第7章 死、そして新たな始まり
第8章 キリスト教信仰におけるイエス
著者等紹介
ボウカム,リチャード[ボウカム,リチャード] [Bauckham,Richard]
新約聖書学者、神学者。英国セントアンドリュース大学名誉教授。現在はケンブリッジ大学で研究と講義を続ける。英国学士院会員、エディンバラ王立協会会員
山口希生[ヤマグチノリオ]
1970年生まれ。早稲田大学法学部卒。英国セントアンドリュース大学神学部卒。現在、セントアンドリュース大学新約聖書学博士課程在籍中
横田法路[ヨコタポウロ]
1966年生まれ。九州大学卒業、九州大学大学院修士課程修了。東京聖書学院(MDiv)、米国合同メノナイト神学大学院(MA)、英国セントアンドリュース大学(PhD)。現在は、関西聖書神学校講師(新約学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
67
歴史的文脈からのイエス理解に重きを置いているようでした。原始キリスト教の二元的解釈ではなく、世界の主権者として行動してきたイエス像を見ることができます。福音書に描かれたイエスを歴史的に解釈し、どのように見られてきたかを知識として知ることのできる有益な著作だと思います。福音書から見えるイエスを真摯に受け入れつつ、イエスという人物を見つめていくことも信仰の上で重視すべきですね。2016/05/29
amanon
3
確かにイエスについての情報をコンパクトにまとめてあるが、あまりにコンパクトすぎて、初心者向けとは言い難いのでは?というのが正直なところ。その内容の大半が、福音書にある程度通じていないと理解できないものだし。また、注釈もかなり不十分。巻末の読書案内は未邦訳が大半で、日本語版独自の案内を付記したほうがいいのでは?と思わされた。ただ、その一方で、これまで得てきたイエス像がより明確になったのも確か。パウロが必ずしもキリスト教宣教の第一人者というわけではないという指摘に目から鱗。この辺りは議論と研究を要するかも。2018/07/12
KJ
1
4年前の神学校の授業からの再読。当時はまだ神学の初心者でこの本の半分ほども理解できていなかったが、今になってこれがどれだけ優れた本であるのかを理解できるようになった。訳者も本書を「ボウカムの新約聖書学研究の集大成といっても過言ではない」と言っているが、それほど中身の濃い議論がコンパクトにまとめられている。2020/07/03
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