出版社内容情報
希望の地平において行動するために
モルトマン神学の中核に位置する変革的終末論の全面展開。現代世界を脅かす様々な難問に立ち向かう大綱的な行動指針を導き出すとともに、究極的な平和と安息のヴィジョンを提示する。
バイオ技術と生命操作、開発と環境破壊、広がる格差と紛争、テロと管理社会など、複雑で困難な課題が山積する現代世界に対して、キリスト教はいかなるメッセージを発しうるのか。終末論的に生きることの真の意味、そこに秘められた希望とエネルギーを聖書から捉え直し、21世紀の神学的倫理を構築しようとする意欲作。
『希望の倫理』(1964年)によって華々しくデビューした著者は、その後次々と意欲的な書物を通して戦後神学界をリードしてきた。そして40年後、自らの神学的営為を総括する倫理学を発表した。それが本書である。
【目次より】
第1章 終末論と倫理
第1節 黙示録的な終末論
第2節 キリスト論的な終末論
第3節 分離主義的な終末論
第4節 変革的な終末論
第2章 生命の倫理
第1節 生命の文化
第2節 医療の倫理
第3節 健康と病気における生命力
第4節 死にゆくことと死ぬことの中にある生命力
第5節 肉体の復活?
第3章 地球の倫理
第1節 地球の空間において――地球とは何か?
第2節 地球の時間の中で――創造論と進化論
第3節 生態系
第4節 地球の倫理
第4章 正義に基づく平和の倫理
第1節 判断形成の基準
第2節 神的な義と人間的な義
第3節 キリスト教における竜殺しと平和づくり
第4節 管理は良いが信頼はもっと良い ――「自由な世界」における自由と安全
第5節 神の義および人間と市民の権利
第5章 神への喜び――美的な対位法
第1節 安息日――創造の祝祭
第2節 キリストの復活の歓喜
第3節 「そして争いのただ中の平和」
訳者解説 『希望の神学』から『希望の倫理』へ (福嶋揚)
モルトマン[モルトマン]
ユルゲン・モルトマン(J?rgen Moltmann)は1926年ハンブルクに生まれる。両親は無神論的だったが、第二次大戦に従軍して捕虜となり、真剣にキリスト教と取り組む。戦後ゲッティンゲン大学で神学を学び、牧師を経てヴッパータール神学大学、ボン大学を経て1967年から94年までチュービンゲン大学で組織神学を講じた。『希望の神学』、『十字架につけられた神』、『聖霊の力における教会』、「組織神学論叢」全6巻ほか膨大な著書がある。
内容説明
希望の地平において行動するために。モルトマン神学の中核に位置する変革的終末論の全面展開。現代世界を脅かす様々な難問に立ち向かう大綱的な行動指針を導き出すとともに、究極的な平和と安息のヴィジョンを提示する。『希望の神学』から46年後に明らかとなった神学的総決算。
目次
第1章 終末論と倫理(黙示録的な終末論;キリスト論的な終末論;分離主義的な終末論;変革的な終末論)
第2章 生命の倫理(生命の文化;医療の倫理;健康と病気における生命力;死にゆくことと死ぬことの中にある生命力;肉体の復活?)
第3章 地球の倫理(地球の空間において―地球とは何か?;地球の時間の中で―創造論と進化論;生態系;地球の倫理)
第4章 正義に基づく平和の倫理(判断形成の基準;神的な義と人間的な義;キリスト教における竜殺しと平和づくり)
第5章 神への喜び―美的な対位法(安息日―創造の祝祭;キリストの復活の歓喜;「そして争いのただ中の平和」)
著者等紹介
モルトマン,ユルゲン[モルトマン,ユルゲン] [Moltmann,J¨urgen]
1926年ハンブルクに生まれる。両親は無神論的だったが、第二次大戦時の従軍と虜囚体験から真剣にキリスト教と取り組む。戦後ゲッティンゲン大学で神学を学び、牧師を経てヴッパータール神学大学、ボン大学を経て1967年から94年までチュービンゲン大学で組織神学を講じた
福嶋揚[フクシマヨウ]
1968年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科倫理学専攻博士課程修了。ハイデルベルク大学神学部にて神学博士号を取得。青山学院大学、日本聖書神学校、東京神学大学にて兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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燐寸法師(Twitter @matchmonk)
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