目次
第1章 バルト神学の初期の時代―神は神である
第2章 告白教会の出発―神の唯一の御言葉
第3章 闘争と希望のなかの神学者―あなたの愛する人だけではない!
第4章 教会教義学―思考とは追思考である!(知解を求める信仰;三位一体の神の自由;イスラエルと結ばれ、イエス・キリストにおいて成就された恵みの契約;契約の外的根拠と創造の内的根拠;契約の律法の内容と契約の約束の形式;罪の克服の光における罪の正体暴露;罪人の義認と聖化;教会の招集と派遣;イエス・キリストの復活とわれわれの希望)
著者等紹介
ブッシュ,エーバハルト[ブッシュ,エーバハルト][Busch,Eberhard]
1937年ドイツ・ラインラント州ヴィッテンで牧師の子に生まれる。59年からバーゼル大学でバルトに師事、65年からバルトの死(68年)まで秘書を務めた。その後、牧師時代に著した『カール・バルトの生涯』が高く評価され、ゲッティンゲン大学に招聘され、定年まで教鞭をとった
佐藤司郎[サトウシロウ]
1946年山形県に生まれる。東北大学文学部、東京神学大学で学ぶ。日本基督教団信濃町教会牧師等を経て、東北学院大学教授。専門は組織神学。バルト、ユンゲル、ブッシュ等の翻訳多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マウリツィウス
17
《福音主義神学『教会教義学』》まず彼の代表著作に論点を限定、『入門』範囲で果たせない新約聖書資料補完完遂性が『教義学』に継承、十割実現を可能化した根拠にルター訳容認/ウルガタ否定反証論が登場する。「新約」「旧約」双方可能性を併存させたウルガタ/ルター両側面を重層化、このことにより強固壁を構成していく方法論を意味-グノーシス以前旧約シンボル=蛇への批判根拠を「光FIAT/LUX」に見出す。そして従来伝統を完全学習することでスコラ以前の神学論をも打倒、ここにおいて旧教以前の異教異端をも排除していった点が存在。2013/06/21
金吾
16
私には消化不良の部分が多く難しかったです。神の言葉や罪の話は興味深く読むことができました。2024/11/20
マウリツィウス
13
【カール・バルト『福音主義神学』】「新約聖書正典化問題」を終局へ導いたカール・バルト、『ローマ書講解』以降のバルト存在を「鮮明化定義」するならば「新約寄生問題」は解除される。すなわち古典語訳定本ハルナックを文献上から完全に取去るためにバルトの残した系譜主義を踏襲するならば《新約聖書正典化問題》は解決されるものでもある。バルト/ハルナックの二項対立ではなく《福音主義》、これを確立する以上はバルトに「敗走」の文字は存在しない。ハルナック系譜における《邪悪性》を察知する姿勢は今後の信仰及び神学諸問題に問われる。2013/09/10
KJ
1
バルトの弟子による本格的なバルト神学入門書。バルト神学全体をコンパクトに凝縮したとだけあって、「入門」と言えども決して平易なわけではない。所々難解な箇所もあるが、バルト神学全体に通じている神の超越性の強調とキリスト論的集中はしっかりと読み取ることができる。2021/06/12
amanon
1
訳者が巻末で述べているとおり、これは神学校のゼミや読書会などを通じて読んだ方がいいだろう。特に各節の末にある設問は、自分一人で問題に取り組むより、何人かで討論しながら取り組む方が有益だろう。それはともかくとして、著者が晩年のバルトの助手を務めたということもあって、文体にバルトに通じる熱さを憶えるのが、何とも言えず嬉しくて、思わず手元にあるバルトの著作を読み返してくなった。訳にちょっと怪しいところがあるのが気になったが、概ね良書だと言っていいだろう。またいずれじっくり読み返したい。2010/10/07
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