内容説明
武蔵野台地に築かれた江戸と東京には数多くの窪地や谷間があり、都市の創造と破壊のなかで、人々の暮らしに寄り添い、その役割を担ってきた。湧水、水流によって形作られた姿をスリバチと名付け、メトロポリス・TOKYOの魅力を水系でたどる。北部編は、紅葉川水系、神田川水系、谷端川水系、石神井川水系、荒川水系。著者のフィールドワークが結実した画期的ガイド!
目次
番町・千鳥ヶ淵
河田町・荒木町
柳橋・日本橋
本郷・不忍池
市谷・神楽坂
大久保・新宿
雑司が谷・池袋
落合・おとめ山
茗荷谷・小石川
根津・谷中・千駄木
王子・駒込
板橋宿
浅草・鳥越
上野・根岸
赤羽
志村・前野
著者等紹介
皆川典久[ミナガワノリヒサ]
東京スリバチ学会会長。1963年群馬県前橋市生まれ。東北大学工学部建築学科卒業。2003年に東京スリバチ学会を設立、凹凸地形に着目したフィールドワークを主宰し、観察と記録を続けている。2012年から4年間、東北大学非常勤講師として復興支援に協力。2014年には町の魅力を発掘する手法と取り組みが評価され、東京スリバチ学会としてグッドデザイン賞を受賞した。法政大学非常勤講師の他、江戸・東京研究センターの客員研究員、高低差建築学会会長、沿道商店街組合理事など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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kawa
28
地図を眺めるのが好きで東京23区図も座右。で、こちら東京の凹凸、大都会の谷・台地巡り、かつ現代・明治・江戸の時代巡りは、またエキサイティング。平面図とまったく違う世界が見えるのが新鮮。訪ねたいところばかり。コロナが収まれば5年は楽しめるだろう。(「昭文社」株主優待本)2022/09/29
多喜夢
11
こういう本を読むと「現地に行ってみたい感」が高まります。地図上のスポットの番号が飛び飛びで、あっちに行ったりこっちに行ったりで整っていないのが残念です。どんな意図で番号を振っているのでしょうか。2021/11/18
テト
10
今回は現在の地図の高低差やスリバチたけでなく、明治時代、さらには江戸時代の地図を重ね合わせて、土地の変遷を見ていくことで変化を楽しむことが出来た。いわゆる云われというものがどのように創られて来たのか、その点も辿ることが出来て興味深かった。東京の北部の内容で、続編が南部で引き続き楽しみ。2022/08/20
ますりん
7
結局北部編も購入してしまいました。北東京は明るくないからな、と思ったものの、およそ中央線を境に南北といっているので、知ってる土地もそこそこ多いのが購入理由。この本の優れているところは現代と明治、江戸の地図を容易に見比べられること。現在のあの施設は、公園は以前はなんだったのかが一目瞭然。寝る前に眺めるのが最近の流儀。2021/04/03
バジルの葉っぱ
4
地形を体感するべく街歩きにでかけたくなった。現代、明治、江戸の地図の対比がよい。表紙に「時空を超える」とあるように、頭の中でタイムスリップできるかんじがよく知ってる場所ほどおもしろい。2022/02/02