感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りー
22
「『その時救われる』って残酷なんだぜ。いっそ早めに沈めてもらった方が傷が浅くてすむ。その時生き延びたことで、あとで致命傷を負うんだ。」っていう先生の言葉、刺さります。人に積み重なっていくのは、真っ直ぐ想いを傾けた時間。自分に正直でいられる時間だけ。でもそれは、できそうで出来ないことの方が多い。なので…「私たちは 弱いので 楽しいことだけ食べて 生きるのだ」。2023/03/12
星落秋風五丈原
21
本編RECIPE31の最期で、英治が蓮沼を家に誘う。これ以後彼はレギュラーメンバーとして三人に混じる。必要な部分だけ登場するのかと思ったら、三人それぞれにフラットに接しており、彼らとは少し違った立場から、人生についてコメントする。彼自身も離婚し、いわれなきセクハラで退職させられた過去を持つが、その事を恨んでいる風ではない。自身も画家として活躍する蓮沼には自信があるのだろう。しかし毎巻の締めの独白が意味深だ。今回も、幸せいっぱいのナカムラが彼とご飯を食べる多幸感溢れる場面で終わっているのに。2021/04/24
空のかなた
20
忙しく仕事をするのは、今やっている仕事は無意味かもしれないっていうのに気がつかないフリを、するため?とはナカムラの呟き。忙しい方がいいんだと思う、暇だと自分を呪っちゃうから、とは千春の呟き。大人になるっていろいろ、難しい。そして千春が蓮井先生に出逢った頃の回想へ。コンビニ袋1つ分の重さで辛うじて道路に飛び込まずにいる危うさそのものだった頃。私達は弱いので楽しいことだけ、食べて生きるのだと、扉の裏にこっそりと一文が。タフな人には共感できないだろう物語。2023/05/16
あつ子🐈⬛
11
「好きなことを仕事にしていきたい 夢を叶えたい そういうのはなアホでも思うねん もう大人やから 夢を思うのはもう何周目かやから 自慢じゃないけど 夢を何度もあきらめてきたから わかんねん 僕は天才ちゃうし 金が余ってるわけでもない "それ"に ど ん だ け 時 間 を か け ら れ た か」 英治の苦悩がぶっ刺さる。人生は見逃し三振より空振り三振だ。 何かを始めるのに今日は一番若い日!2023/07/10
tugumi
5
打ち明け合うことだけが正義ではない、いっそ早めに沈めてもらった方が傷が浅くて済む、その時生き延びたことで後から致命傷を負うんだ等、傷ついた人を優しく見守っているような言葉が印象に残った ただおいしいご飯をおいしいねと言って食べる相手がいることが慰めになる この漫画いいなと思う2023/04/06