感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
akihiko810/アカウント移行中
26
上下巻。認知症が進行している伊藤貴代子を長年の友人・園田ミツが訪問、その夜に貴代子の手を取ったのは学生時代のミツだった。二人は、戦後の女学校時代に心中を図った恋人同士だった…。二人の恋愛の軌跡を、時代を遡って辿る女一代記。 7.5/10点 結婚して扶養されることが当たり前だった時代の女二人の物語。百合ではあるが、それよりも女二人の逢瀬の一代記、と言った方がいいかもしれない。 著者初読みであるが、なかなか重厚な物語を描く作者だと思った2024/03/29
GORIRA800
14
一巻読んで、あ、これ心を感動で心をえぐる系の漫画だと思った 現代からどんどん過去へと遡っていく構成 未来を知っているから過去の出来事にしんみりとするしまた過去に何が起こったのかどんどん気になる話になっています 2021/03/11
アキナ
7
認知症の老女の穏やかな暮らしのシーンから始まる、彼女の古い記憶の物語。徐々に若くなっていく貴代子さんは妖しげな魅力のある美人さん。ミツさんもさっぱりとした美人さん。戦争がなかったら、兄弟が亡くなってなかったら、あの時ちゃんと言えていたら。いくつもの人生の岐路のエピソードが続く。2020/11/24
もぐもぐ
4
結末から始まる物語。心中未遂した女子学生の二人を、晩年から遡っていく。上巻は、何故そこに至ったのかではなく、その後どう生きたのか。物語が終わった時、今度は始まりから時間順に読み返してみたい。 須藤さんの表情描写シンプルだけど好きです。2021/06/03
かみかみ
4
時系列を遡る形で、70年前に心中未遂した二人の女学生の生涯を描いた一代記的な漫画。思ったよりあっさりしているものの二人の互いへの情念はどの年代でも色褪せることはなく、いわゆる「エス」の延長であるように思った。貴代子の欠けた小指は何を意味するのやら。2020/12/15
