感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
れみ
59
パリを中心に活動した私営バレエ団「バレエ・リュス」の創始者であるディアギレフと天才ダンサーと呼ばれたニジンスキーの物語。ディアギレフとニジンスキーという名前はなぜか知ってた(どこで知ったのかは不明)けどバレエ・リュスのことは初めて知り、そこに関わった芸術家の人たちが錚々たるメンバーすぎて震える。ニジンスキーの苦悩の日々をみると人と違った新しいことをして周りに認められるには時代が自分に追いつくまで長年に渡ってそれを貫く心身の頑健さとその年月を物理的にも精神的にも支えてくれる存在が必要なんだなと思う。2017/12/13
吉田あや
57
天才ダンサー・ニジンスキーがディアギレフと出会い、栄光を手にし、破滅へと向かっていく怒涛の人生を、バレエリュスを作り出した天才たちとの話を交えながら回顧していく濃密な20年の物語。衣装・シャネル、美術・ピカソ、脚本・コクトー、音楽・ストラヴィンスキー、最強の布陣すぎて夢のようなバレエ・リュス。幻想のように人々の熱狂をサラリと通り過ぎていった天才ニジンスキー。ルジマトフの薔薇の精も素敵だけど、映像でいいからニジンスキーの跳躍する精を見てみたいなあ。(⇒)2020/01/21
ぐうぐう
22
ニジンスキーを描いた漫画には、山岸涼子『牧神の午後』や有吉京子『ニジンスキー寓話』という名作があるが、それらを期待して読むと、肩透かしを食らう。桜沢エリカの『バレエ・リュス』は、そのタイトルからもわかるように、20世紀初頭にパリに存在したバレエ団を描いた物語であり、ニジンスキーというよりかは、バレエ・リュス創始者であるディアギレスに軸を置いた作品だ。(つづく)2017/11/11
プル
17
ディアギレフつながりで読みました(相方からの勧めで読まされました?)…もとは、映画「マチルダ」に始まり、ロシアの絵画展に行き…ロシアバレエから始まったつながりで、関連の本を借りたり(高すぎて買えずに借りた)…そこからここまでたどり着きました。ディアギレフの芸術を広めていく力、そこには資金をどう調達するかの苦労とその人脈のすごさ、数々の名作を広めていく力の裏で、この私生活の一部が切り取り描かれたものは、彼の偉業からすれば、取るに足らない話かと。なぜ、ここをクローズアップされたのか、よくわからなかった。2019/02/09
ソバージュ
8
分厚い書籍「バレエ・リュス」を購入したので、その前に軽くと漫画本を手に取った。1909年から20年間ロシアバレエ団のパリにて成功したいきさつから、興行主ディアギレフとダンサーのニジンスキーやココシャネルらとの絡み等おおよそ把握でき強く興味がそそられた。2020/09/12