内容説明
彼女は重力を無視するかのように、ふわりと僕の前に降り立った―「屋上へ何をしに来たの?」それが白兎のマスクを被った君との、初めての出逢いだった…。ひりつく痛みと愛おしさが沁み渡る青春恋愛ミステリー。
著者等紹介
白河三兎[シラカワミト]
2009年『プールの底に眠る』で第42回メフィスト賞を受賞しデビュー。2012年『私を知らないで』が『おすすめ文庫王国2013』のオリジナル文庫大賞BEST1に選出されベストセラーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
81
これは種明かしに至るまでの道のりが退屈すぎるぞ。もっと賢明に書けなかったのでしょうか。2018/08/06
ゆかーん
70
「兎」「兎」「兎」…。一つの小説でこんなに兎という文字を目にしたのは初めてです(笑)兎というくらいですから、可愛らしい話かと思いきや、雑雑とした内容に面食らいました。兎の被り物を被った高校生が、高所で自撮りした写真をネットにアップしていくという、ライトノベルのような展開となっています。不安定な足場と相まって情緒不安定になっていく高校生たち。今時の高校生らしい繊細で複雑な描写が続く中に、所々にハッとする言葉が散りばめられているのが魅力的という感じでしょうか。最後の最後まで、切なく悲しいストーリーでした。2018/01/26
えりこんぐ
64
兎の頭で高所の自撮りを続ける女子。主人公の坂井修二はその撮影を手伝うことになる。廃れた町で鬱々と生きている子供達の描写、白河さんは、やっぱり高校生を描くのがうまい。兎人間の謎が二転三転して面白かった。果たしてその後の彼女は...? 幸せになれてるといいな。2017/11/29
ren5000
50
もどかしい青春ミステリー。後半に兎人間の正体を巡って話が二転三転して面白かった。主人公の少年や峰さんなどキャラ的にも魅力があってミステリー要素を入れなくても楽しめたと思う。こんな本を読むと自分が学生時代に何も考えずバカみたいに過ごしてたのがよくわかる(笑)2018/07/24
よっち
39
寂れてゆく造船の田舎町。目立たないように鬱屈を抱えながら生きている高校生・坂井が、夜のマンション屋上で危険な自撮りを投稿し続ける白兎のマスクを被った少女と出会う青春恋愛ミステリ。苦い過去に縛られる少年と兎人間の秘密の共犯関係。クラスで浮いている少女・峰に巻き込まれてゆく学校生活と、彼女が意識する優等生の少女・鈴木。どこか危うさを感じさせる日々が続いた末に起きた事件とその真相は衝撃的で、いつまでも忘れられない坂井がこれからどうするのか、読み終わるとタイトルの意味がじわじわと効いてくる印象的な物語でした。 2017/11/16