出版社内容情報
江戸爛熟の田沼(たぬま)時代。絹(きぬ)市場の置かれた上州藤岡(じょうしゅうふじおか)の町は,江戸豪商の買付け先として,急速な発展を遂げた。好景気に浮かれる藤岡に,突如,幕府より絹糸改会所(あらためかいしょ)設置の命令が下る。財政難に苦しむ幕府の,運上金取り立ての一環と見えた改会所。しかしその裏には,絹市場を独占する絹宿(きぬやど)衆と,その利権を狙う在郷商人との対立の構図が。金と欲の絹宿・新井喜兵衛(あらいきへえ)は,改会所を撤廃に追いこむべく,危険な賭けに出る。一揆だ。領主不在の西上州,幕府政治の矛盾に隠された無法地帯に,煽動(せんどう)された農民は蜂起(ほうき)する。しかし一揆を指導する者たちの心はひとつにあらず。博徒名主(なぬし),アジテーターの修験者,剛力の百姓,みな別々のゴールをめざし,数万に膨れあがった一揆勢とともに絹街道を驀進していった…。注目の気鋭が従来の「百姓一揆」観を覆(くつがえ)す,新感覚時代小説!(祥伝社販売課相沢オススメの一冊)もう、ストーリーは殆ど覚えてないんだけど、若い頃の原田芳雄が目をギラギラさせながら時代劇の中で動き回っているような視覚の記憶が強烈に残ってるんですよね。
内容説明
江戸爛熟の田沼時代。絹市場の置かれた上州藤岡の町は、江戸豪商の買付け先として、急速な発展を遂げた。好景気に浮かれる藤岡に、突如、幕府より絹糸改会所設置の命令が下る。財政難に苦しむ幕府の、運上金取り立ての一環と見えた改会所。しかしその裏には、絹市場を独占する絹宿衆と、その利権を狙う在郷商人との対立の構図が。金と欲の絹宿・新井喜兵衛は、改会所を撤廃に追いこむべく、危険な賭けに出る。一揆だ。領主不在の西上州、幕府政治の矛盾に隠された無法地帯に、煽動された農民は蜂起する。しかし一揆を指導する者たちの心はひとつにあらず。博徒名主、アジテーターの修験者、剛力の百姓、みな別々のゴールをめざし、数万に膨れあがった一揆勢とともに絹街道を驀進していった…。注目の気鋭が従来の「百姓一揆」観を覆す、新感覚時代小説。