内容説明
24歳のとき、黒田官兵衛は手勢200騎を率いて、赤松政秀の3000の軍勢を迎え討ち、撃破して勇名を轟かせた。しかし、彼の居城姫路は、西の毛利と東の織田に挟まれ、いずれかの配下に就かなければ生き残れない。その選択で、彼は、家臣団の中で孤立する…。すぐれた軍事参謀であるにとどまらず、時代の潮流を鋭く把握し、その才ゆえに秀吉、家康がもっとも恐れた男官兵衛を描く歴史長編。
感想・レビュー
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kiyoboo
21
秀吉に使え、天下を取らせ安泰後は、その才覚を疎んじられて謀反を疑われた男であり、関が原の合戦では、西軍の毛利を自由に操り、九州平定までして家康に立ち向かうほどの力を秘めた黒田官兵衛。軍師として武将として、また城つくりも得意としていた。宿敵だった毛利も義に厚い人柄を評価され、吉川元春、小早川隆景が亡き後もその子孫からも信頼されていた。最後まで戦いに明け暮れて生涯勝負師だった官兵衛の人生がきっちりと書かれていた。ドラマや本である程度は知っていたが、本書はそれらより深く書かれていた。こういう歴史ものはいい。2014/09/02
Kyo
1
清々しい、の一言。スピード感あり、人物描写魅力的で一気読み。軍師の立場というのは初めての視界で「戦国乱世」の意味がようやく分かった(戦国時代物をあれだけ読んできたにも関わらずようやく)。そして智将、小早川隆景があってこそ幕末の風が吹いたのだな、と。2011/09/26
まっさん
0
まだ見ぬ播磨の城にいきたくなったぞ2013/05/07
にぼし
0
黒田官兵衛に惚れます。乱世がどう動くのか先見の力に優れていて、正しき道を行くすごい人だと思いました。人望も厚く敵味方でも真摯な態度で、秀吉を天下にまで昇らせる大軍師っぷりに天晴です。秀吉やら三成やらがいらっとする感じでしたのでより官兵衛の魅力が引き立っていました。来年は大河で官兵衛をやるようなので楽しみです。2013/01/17
らいた
0
歴史小説本なのにさくさくと読めた。いろんな苦労があったんだなぁと・・・。幽閉の話とか、リアルに書かれすぎていてびっくりしたけど面白かった。黒官かっこいい!2011/04/30