幕末の下級武士はなぜイギリスに骨を埋めたのか

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  • サイズ B6判/ページ数 241p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784396615321
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0021

内容説明

英国ブライトン在住の著者が偶然発見した古い教会の記録。そこには幕末、曲芸一座の一員として江戸からロンドンに渡り、最後は教会守として生涯を閉じた日本人の名が書かれていた。武蔵の下級武士出身の曲芸師、ジョン・近藤筆吉。19世紀ヨーロッパを席巻した「ジャポニズム」の流行は、彼ら曲芸師たちが引き起こしたものだった。英国中くまなく巡業した曲芸一座の足取り、知られざる日本人村の存在など、当時の国勢調査記録と現地新聞の丹念な調査により、知られざる日英公流が浮かび上がる!

目次

プロローグ(100年以上前の日本人・フデと出会い;筆吉は曲芸団の一員として英国にやってきた ほか)
第1章 三組の日本人芸人一座(渡航者に渡された三カ条の掟書き;帝国日本人一座、アメリカへ ほか)
第2章 曲芸師たちが生活した日本人村(タナカーブヒクロサンという謎の人物;曲芸の特訓か、幼児虐待か ほか)
第3章 日本との決別(筆吉の妻は未婚の母だった;深刻な社会問題となった私生児の育児 ほか)
第4章 1885年ナイツブリッジの奇跡(世界への扉、万国博覧会;ウィーン万国博覧会では日本村の展示が大評判に ほか)
第5章 ブライトンの下級武士(筆吉は日本で何をしていたのか;武士は生活に苦しんでいた ほか)
エピローグ(日本での情報はほとんどつかめなかった;ある下級武士の一生)

著者等紹介

村田寿美[ムラタスミ]
1949年(昭和24年)、兵庫県相生市生まれ。歴史研究家。上智大学卒。英国ブライトン大学大学院歴史文化学科卒。専門はトマス・グラバーと日英貿易の研究。シティーカレッジ・ブライトン・アンド・ホープ、サセックス大学などに勤務。2013年に英国永住権取得。ロンドンのジャパン・ソサエティー・ジャーナルなどに寄稿する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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