突破者外伝―私が生きた70年と戦後共同体

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  • サイズ B6判/ページ数 251p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784396615031
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0030

出版社内容情報

ベストセラー『突破者』の著者が半生を振り返り、「私」と「共同体」と「日本社会」の移り変わりを描く、異色の戦後史

昭和20年、終戦直後の京都に生まれた著者にとって、最初の「共同体」は家族だった。解体業を営むその家はヤクザでもあり、幼い著者は裕福に育てられた。
成長するにしたがい、「学校」「共産党」と新しい共同体に出会い、高度成長期には革命運動の闘士としてゲバをふるった。
その後、家業を継ぐが、恐喝容疑で逮捕の果てに倒産し、裏社会に身を沈める。世はバブル景気に沸いていた。
……「突破者」(無茶なことをする者)こと宮崎学が、幼少時から現在に至るまでの半生を回顧し、同時に戦後日本の「共同体」の変容ぶりを描く問題作。

?T そこに「共同体」があった
(1)家、街――私が生まれ育った共同体
・路地から見る「社会」の風景
・家族という共同体
・情で結びつかなければ、生きられなかった
(2)離陸する少年
・学校社会という秩序
・弱いものいじめをなくす。だから殴り倒す
・私がグレた理由

?U 「社会」への離脱
(1)「共同」と「協働」
・所得倍増の時代に
・家庭教師に教えられたこと
・「共産党はエグイぞ」と父
(2)東京、一九六五年
・共産党入党と「いざなぎ景気」
・私が最初にゲバをふるったとき
(3)旧い共同体への帰還
・何かが終わった一九七五年
・土建稼業をやって発見したこと
・差別される者の生きる場

?V 変質する「家族」、変貌する「地域」
(1)農村から都市へ、肉体労働からホワイトカラーへ
・親と子の「乾いた関係」が始まった
・ムラが衰退し、マチがムラになる
(2)会社もヤクザも変わってゆく 
・ヤクザの「組」的結合もゆるんでいく
・日本の生産現場は親方・子方制関係で成り立っていた
(3)「合理化」の果てに
・『いつでも夢を』の「夢」とは何か 
・逮捕されてわかった「功徳」と「つれなさ」

?W 「突破者」の浮上
(1)新しい共同体はつくれるか
・私が裏社会から浮上したとき、日本は無菌社会になっていた
・日本型経営の終わり
・突破者の下に集まった面々
(2)「組」的結合を模索する
・「電脳突破党」の組織原則
・「広域独立愚連隊連合」の強み
(3)これからの「関係」
・ヤクザの「破門・絶縁」と共産党の「除名」と
・コンプライアンスでは処理できないこと
(4)新しい集団形成
・在特会とシバキ隊には共通点がある
・「縄張り」をつくれない人間の「領地」
・必要なのは革命か――この国の病気を治すために

終章 「魂のふるさと」を創る
・「往生」できない自分
・焼身自殺した友人
・若い友人たちへ

【著者紹介】
1945年、京都府生まれ。早稲田大学中退。父は伏見のヤクザで土建業を営む寺村組組長。早稲田大学在学中は学生運動に没頭し、共産系ゲバルト部隊隊長として名を馳せる。週刊誌記者を経て実家の建築解体業を継ぐが倒産。半生を綴った『突破者』で衝撃デビューを果たし、以後旺盛な執筆・言論活動を続ける。『談合文化論』『「自己啓発病」社会』(祥伝社刊)は各界から絶賛された。

内容説明

死ぬ前に、言い遺しておきたいことがある。終戦直後の京都に生まれ、戦後史の光も影も見つづけてきた「突破者」が半生を回顧し、今を生きる日本人に贈る。

目次

1 そこに「共同体」があった(家、街―私が生まれ育った共同体;離陸する少年)
2 「社会」への離脱(「共同」と「協働」;東京、一九六五年;旧い共同体への帰還)
3 変質する「家族」、変貌する「地域」(農村から都市へ、肉体労働からホワイトカラーへ;会社もヤクザも変わってゆく;「合理化」の果てに)
4 「突破者」の浮上(新しい共同体はつくれるか;「組」的結合を模索する;これからの「関係」;新しい集団形成)
終章 「魂のふるさと」を創る(中原くんについて;「往生」できない自分;焼身自殺した友人;共同性の喪失のなかで;若い友人たちへ)

著者等紹介

宮崎学[ミヤザキマナブ]
1945年、京都府生まれ。早稲田大学中退。父は伏見のヤクザで土建業を営む寺村組組長。早稲田大学在学中は学生運動に没頭し、共産系ゲバルト部隊隊長として名を馳せる。週刊誌記者を経て実家の建築解体業を継ぐが倒産。半生を綴った『突破者』で衝撃デビューを果たし、以後旺盛な執筆・言論活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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reading

8
感想を書こうとして再読と気づいた。筆者の視点は一般人には計り知れず、世の中の仕組みを知る一助となる。2022/06/28

reading

4
人間関係は希薄な方がいいんだ。干渉しないで生きていくほうが中心になっていく。家族が家族を排除する時代になっている。家族共同体の崩壊である。 など、共感できた。 2015/02/21

konaka

2
3+2014/12/11

takao

1
ふむ2021/12/14

oct

1
久々にガツンときた一冊。良いところはたくさんあるけど、今回はコレ!政治は商売である。従って「政党」はデパートであり、「政策」は商品や。買うか買わないか、はキミの自由だ。余計なおせっかいやろうに無理やり押し売りされて買う必要はない。 不要な商品は買わない、のが賢い消費者である。 これも考え方だ。 2015/03/06

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