内容説明
いま、世界では「医療革命」と呼べるほどの大きな変化が起こりつつある。その変化のただ中にあるのが、著者の手がけている「細胞シート」。細胞シートとは、自分の細胞を培養して増やし、患部に移植するための厚さ〇・一ミリ以下の薄いシート状のパッチのことで、移植手術でしか助かる見込みのない患者も救うことのできる革新的な医療テクノロジーとして、いま、世界で注目されている技術だ。
目次
序章 自分の細胞で治す時代へ―日本発のテクノロジーが世界の医療を変える(心臓移植でしか治らない難病;自分の細胞で蘇った心筋―世界初の「細胞シート」による心臓手術 ほか)
第1章 「治らない病気」を根治する―再生医療と「細胞シート」(二十一世紀の医療に課せられた宿題;一日に三回もインスリンを注射しなければならない負担 ほか)
第2章 「細胞シート」が生まれるまで―「医工連携」が医療を変える(親水性と疎水性の高分子をつなげると何ができるのか;なぜDDS(ドラッグ・デリバリー・システム)なのか? ほか)
第3章 世界が注目する「細胞シート」の現場―ここから医療の未来が変わる(手術後に患者を苦しめる「狭窄」―食道ガン手術後の組織再生;貼りにくい部分にもシートをうまく貼るための器具を開発 ほか)
第4章 皆が「神の手」を使える医療へ―細胞シート工場、始動(皆に「神の手」の技術を;「細胞シート工場」は一般の工場とどこが違うのか ほか)
著者等紹介
岡野光夫[オカノテルオ]
細胞シート開発者。早稲田大学大学院高分子化学博士課程修了(工学博士)。1994年より東京女子医科大学教授、UTAH大学教授、2001年より東京女子医科大学先端生命医科学研究所所長となる。専門は、バイオマテリアル、人工臓器、ドラッグデリバリーシステム、再生医療等。特に高分子の微細構造を制御することによってはじめて可能となる再生医学的機能を追究している。角膜上皮、心筋、食道、歯根膜の細胞シート再生医療の臨床をスタートさせ、さらに肝臓、膀胱などの再生医療を目指している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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