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見る美 聞く美 思う美―「画家バルテュス」とともに見つけた日本の心

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  • サイズ B6判/ページ数 218p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784396612283
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

私が今日のようにきもの好きになったのは、ひとえに二十歳の若いころ日本を離れ、外国で暮らすことになったためでしょうか。それに輪をかけたのが、きものをこよなく愛する夫、バルテュスとの生活でした。日本人の“文化、生き方”の精粋を、ヨーロッパから再発見する初の随筆集。

目次

見る美(家具、不思議なる調和;グラン・シャレの部屋べや;日本の色 ほか)
聞く美(蛇の目傘と雪の音;手作りのバラ茶;モーツァルトと円仁;香りのこと)
思う美(日本ならではの趣味の達人;お辞儀;説明する美しさ、説明しない美しさ ほか)

著者等紹介

ローラ節子・クロソフスカ・ド[ローラセツコクロソフスカド]
旧姓―出田節子。東京生まれ。森村学園高等部卒業。上智大学フランス語科中退。1962年、画家バルテュスと出会う。67年、結婚。バルテュスがローマのフランス・アカデミー館長退任まで、ローマのメヂチ館で暮らす。68年、長男出産(二歳六ヶ月で逝く)。73年長女出産。77年、スイスのロシニエールにあるグラン・シャレに住み、現在に至る。自身も画家として活躍。「バルテュス財団」名誉会長。モロッコ「フェズ国際神聖音楽祭」名誉委員。ユネスコの世界文化遺産を守る仕事、教育問題に携わる。“平和の芸術家(Artiste of Peace)”の称号をもつ
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒロミ

56
白状すると割とガチなフェミニストの私からすると著者の主張は受け入れ難いものがあった。自らは名門大学で高等教育を受けておきながら「男女同権はおかしい」とはどうかと思う。「男女同権は男女が同じ権利を持つことであり男女の質が同じになることではない」と説いた中原淳一にも及ばない。明治以降のフェミニストたちが男女同権について心を砕いてきたことで受けた恩恵については蚊帳の外か?と首を傾げた。矛盾の多い方ではあるが突っ込めばキリがない。この著者では優雅な暮らしを追体験して良い気持ちになれればそれで良いのかもしれない。2017/05/25

Mayu

7
節子さんの本2冊目。こちらは写真は巻頭だけで、文章が主です。前に読んだ本で写真を眺めていた時には、その美しい建物や自然、調度品など、暮らしぶりに憧れるばかりでしたが、こちらの著作で、そういう生き方を支えているものが、単に物質的な豊かさではなく、美や真理にたいして跪くような、本当に洗練された(でも、ある意味とても素朴で清らかな)哲学なのかな、と感じました。特に「思う美」の章に書かれている内容には、どれも心うたれ、「心をこめる」という言葉の本当の意味や、なぜ、それが大切なのかを、改めて教わったように思います。2014/09/29

ぴちょ

2
なんだかすごい。本を読んだ感想さえまともに書けない自分にとって、この本の丁寧さ、しっかりと伝わるように言葉を選んで書かれている点、語彙の豊富さは衝撃的。住む世界、感覚が違いすぎると敬遠したくなったが、読んでよかった。家族の死に対峙し落ち着いて自分と周りを見ていられる強さが印象的。2014/06/15

みかん

2
江國さんが好きな画家でインタビューしたとき「着物をきないのか」と言われたのはたしかバルテュスで、その奥さんは日本人で常に着物を着ているというのが印象に残っていた。図書館でたまたま目にして読んでみた。万葉集や徒然草が愛読書だったり、お茶やいけばなをたしなんでいたり、育ちの良さというのはすごいなぁ、と。 「従うというのは強くなければできない」というのは日本の女性としてとても共感します。清濁併せ呑むこと、受け入れること、そのうえで自分を見失わないこと。遅ればせながら、私も万葉集をちゃんと読んでみようと思います。2014/03/02

ともさん

2
柔らかい文章ながら、背筋の伸びる思いがします。2012/01/19

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