出版社内容情報
あんたがお照で、あたしが美晴――。
元花魁と女中の心温まる人情劇。
「美晴が男を作ったらすぐに知らせろ」二十二で奉公先から暇を取ったお照は、義父の卯平に命じられ、元花魁が住む妾宅で女中として働くことに。呉服屋砧屋の婿養子喜三郎が、美晴を囲うことは絶対の秘密だ。番頭の卯平は、自分を引き立てた喜三郎を守るべく、お照に世話をさせることにした。各々の勝手な思惑の中、二人の付き合いは思いがけず深まるのだが……。
内容説明
「美晴が男を作ったらすぐに知らせろ」二十二で奉公先から暇を取ったお照は、義父の卯平に命じられ、元花魁が住む妾宅で女中として働くことに。呉服屋砧屋の婿養子喜三郎が、美晴を囲うことは絶対の秘密だ。番頭の卯平は、自分を引き立てた喜三郎を守るべく、お照に世話をさせることにした。各々の勝手な思惑の中、二人の付き合いは思いがけず深まるのだが…。
著者等紹介
中島要[ナカジマカナメ]
2008年、「素見(ひやかし)」で小説宝石新人賞を受賞。若き町医者を描く長編『刀圭』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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りょう
5
花魁が身請けされて妾になって外に住むにあたって、下女となった娘と二人で暮らすようになる。人の心の裏と表、巧みな言葉、鬼になる心、いろんな気持ちを知ってる花魁との暮らしのあれこれ。なーるほどなあ。2025/09/01
kmori299
2
身請けされた元花魁と、それにつけられた女中の話。二人の信頼関係が出来上がっていく過程がとても良い。ラストはちょっと、お照がこだわってたポイントが、そっちなんだ?って感じがしてしまった。まあ、おさまるところにおさまって良かったから、いいんだけどさ。2025/07/08