出版社内容情報
認知症になった友人の人生を辿る、女性三人、最後の旅。
戦争を生き延びた彼女が、生涯隠し通した“秘密”とは?
人間の尊厳を見つめた、至高のミステリー!
認知症になった益恵を、二十年来の友人アイと富士子が最後の旅に連れ出した。それは、益恵の人生の足跡を辿る旅。大津、松山、そして絶海の五島列島へ――。戦時中、銃弾飛び交う満州を歩き通し、命からがら祖国に辿り着いた益恵は、いかにして戦後の苛酷を生き延びたのか。旅の果て、益恵がこれまで見せたことのない感情を露わにした時、彼女たちの運命は急転する!
内容説明
認知症になった益恵を、二十年来の友人アイと富士子が最後の旅に連れ出した。それは、益恵の人生の足跡を辿る旅。大津、松山、そして絶海の五島列島へ―。戦時中、銃弾飛び交う満州を歩き通し、命からがら祖国に辿り着いた益恵は、いかにして戦後の苛酷を生き延びたのか。旅の果て、益恵がこれまで見せたことのない感情を露わにした時、彼女たちの運命は急転する!
著者等紹介
宇佐美まこと[ウサミマコト]
1957年、愛媛県生まれ。2006年「るんびにの子供」で第一回『幽』怪談文学賞短編部門大賞を受賞。17年『愚者の毒』(祥伝社文庫)で第七〇回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yoko
1
高齢の女性が認知症になってしまった俳句の仲間の人生へと遡っていく旅を始める。伏線があり、終戦前後の満州への開拓団の引き上げまでの非常に辛い体験などが語られていく。 老いるまでの長い人生の重さを感じました。2024/03/27
久保政士郎
0
2024.04.11【読了】2024/04/11
しむしむ
0
満州での子供としての部分を読んでいる時には、タイトルの羊は安らかに草を食みが、どうつながるのか、と思っていた。 認知症になっての旅の部分からは、一気に引き寄せられました。 最後の為に、満州時代が、たっぷり書かれていたことが、納得できました。2024/03/30