出版社内容情報
おれの噺を聞け!
大事なひとを救う――
貧乏長屋で育った幼馴染の二人が、
診療代を稼ぐため寄席をひらく!
感涙必至の青春時代小説
両国橋の袂で駆け出しの噺家小太郎は?然とした。胸に響く声と話芸で聴衆を沸かせていたのは、幼馴染の代助だったのだ。三年ぶりの再会に、代助は妹のお淳が重い病で二十両必要だと漏らす。破天荒で人を屁とも思わぬ十六歳だが、妹にだけは滅法優しい。二人は診療代を稼ごうとするも四苦八苦、小太郎は師匠で江戸随一の噺家仙遊亭さん馬を担ぎ出そうとするが……。
内容説明
両国橋の袂で駆け出しの噺家小太郎は唖然とした。胸に響く声と話芸で聴衆を沸かせていたのは、幼馴染の代助だったのだ。三年ぶりの再会に、代助は妹のお淳が重い病で二十両必要だと漏らす。破天荒で人を屁とも思わぬ十六歳だが、妹にだけは滅法優しい。二人は診療代を稼ごうとするも四苦八苦、小太郎は師匠で江戸随一の噺家仙遊亭さん馬を担ぎ出そうとするが…。
著者等紹介
吉森大祐[ヨシモリダイスケ]
1968年東京都生まれ。慶應義塾大学卒業後、電機メーカーに入社。2017年『幕末ダウンタウン』で小説現代長編新人賞を受賞し、デビューを果たす。20年『ぴりりと可楽!』で細谷正充賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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タイ子
71
落語家の下で3年修行しても先が見えない小太郎と同じ貧乏長屋で育った幼馴染の代助が偶然再会したことから始まった夢に向かってがむしゃらに進む若き2人の成長物語。代助は病気の妹・お純のため名のある医者に診せたいと辻噺をしながらお金を貯めている。事情を知った小太郎はお純のためならと落語の修行も疎かに。それを知りながら師匠は見捨てない。その代わり女将さんの説く粋でいなせな説教が飛んでくる。麻酔を使わない手術に挑むお純と見守る2人、お純の手術中、小太郎が聞かせる落語の題目が後に彼の高座名になろうとは。清々しい作品。2024/07/16
Nazolove
17
今更ながら私って落語裳のすきだったな、と思い出し購入。 なんとなく落語の世界だから修行大変だよねー、適菜内容と思っていたが、江戸らしさ、落語らしさ、がたくさん詰まって、最後の最後何やら元気を付けられてしまった、作品だった。 私自身もちょっと悩んでいたところ、元気が出てこなかったところがあったので、改めて元気が出てきそうな内容だった。 さて私自身最後の最後、本当に一生懸命やっているのか、と問われるとできてない、というのが現状なので、改めて一から、いろんなことを一生懸命にやっていきたいと思った。2024/06/19
pagrus55
1
★★★★2023/10/26
大福
1
147冊目、プルーフにて読了。 落語を知らなくても楽しめます。 真っ直ぐな小太郎の性格がいいね。あきれちゃうこともあるけど、 なんか許せちゃう。 “良順”って名前を見たときは、え?ってちょっと驚いた。 頭の中に新選組が出てきたよ笑 2023/07/18