出版社内容情報
身元不明の空き巣男が、民家の風呂場で息絶えていた。
検視結果は単なる病死。家主にアリバイもあり、事故の線がまず濃厚。
それでも胸騒ぎのわけを、確かめずにはいられない。
火のないところに煙を立てる女性刑事の名推理!
住宅街の一軒家で、空き巣が風呂に入ってそのまま死んだ。靴を揃えて服を畳み、割ったガラスを補修して、やけに礼儀正しい男だった。死因は心疾患で、事件性はなし。だが国分寺署の刑事課長は、そこが三十年前の少女殺害現場の隣家であることに気づく。単なる偶然か、なにかの因縁か。本庁への栄転を目論む卯月枝衣子警部補は、僅かな手がかりを追って極秘捜査を開始する。
内容説明
住宅街の一軒家で、空き巣が風呂に入ってそのまま死んだ。靴を揃えて服を畳み、割ったガラスを補修して、やけに礼儀正しい男だった。死因は心疾患で、事件性はなし。だが国分寺署の刑事課長は、そこが三十年前の少女殺害現場の隣家であることに気づく。単なる偶然か、なにかの因縁か。本庁への栄転を目論む卯月枝衣子警部補は、僅かな手がかりを追って極秘捜査を開始する。
著者等紹介
樋口有介[ヒグチユウスケ]
1950年、群馬県生まれ。業界紙記者などを経て、88年『ぼくと、ぼくらの夏』で第六回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞しデビュー。『風少女』で第一〇三回直木賞候補。2021年10月、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カブ
35
卯月警部補大活躍の第2弾。住宅街の一軒家で空き巣が風呂に入ってそのまま死んだ。旅行から帰ってきた老夫婦はびっくり仰天。死因は心疾患で事件性はないらしい。ここまでの話しで、この後の展開を誰が予想できようか。次々と明らかになる事実に驚き、面白かった。卯月警部補の続きを期待するも、もう読めないとは誠に残念。2023/06/22
Jimmy
2
まったく樋口キャラそのものの女性警部補モノの第2段、でもこれがラストですごく残念。脇役の専門学校講師と雑誌記者もそれぞれの役割が立っていて、柚月草平よりも持ちそうなキャラ陣なんだけどなぁ。樋口一流の混み合った糸がラストに溶けて行く様はまた今作も格別。2023/03/21
透矢
1
さすが樋口有介。ハードボイルド風味で格好良い卯月枝衣子の超能力発揮。コールドケースまで解決できてしまった。悲しい部分も多いけど、最後救いもあってホッとした。2023/03/29
極楽タロー
0
この作者さん初読みです。 シリーズ2作目と知らずに読んでしまいました。 メチャ面白いです。多少「姫川玲子」を感じるけど。 3作目も読みたかったです。 残念です。2023/08/01