内容説明
風烈廻り与力の青柳剣一郎は、迷宮入りした事件の探索を任される。十年前に今戸で起きた男女の殺しだ。死んだ女の元許婚は消え、唯一の容疑者は江戸から姿を晦ましたあと殺されてしまう。有力な手がかりもなく行き詰まるなか、新たな殺しが。調べを進めると、意外な男女のもつれが事件を紐解く鍵に―犯人が命をかけてまで守りたかったものとは?
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年、東京生まれ。83年「原島弁護士の処置」で、オール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。87年『絆』で日本推理作家協会賞を、90年『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いつでも母さん
147
シリーズ第54弾!今回も面白かった。長谷川から10年前の未解決事件の探索を仕向けられた青痣与力。猫を探す太助の話がうまい具合に絡んで、今だから明らかになる事実にビックリ。十年経っても昔の飼い主を覚えている猫・ハナがけなげで愛おしい。それにしても長谷川~、それを使っているお奉行の目は節穴か。(そこ!) 2021/07/29
やま
80
最後は、猫ハナが取り持つ縁で、幸せが…。青痣与力こと南町奉行所風烈廻り与力・青柳剣一郎の活躍を描いた物語です。此度は、臨時廻り同心の柏木辰之助と今戸焼「三枡屋」柿右衛門の妾であったお千代が、柿右衛門を殺して柏木の妾になって…10年。その未解決事件を剣一郎が調べだします。この物語は、毎回楽しみにしているシリーズです。テンポが良く、波乱に富み、青痣与力こと剣一郎の動きが良くて、飽きることもなく読み終りました。 字の大きさは…中。★★★☆☆2021/08/26
とし
76
風烈廻り与力・青柳剣一郎「鼠子待の恋」54巻。またまた長谷川様からの無理難題、10年前の未解決事件を解決を押しつけられる青柳与力。、今回は猫の蚤取りや、いなくなった猫を探す事を商売にしている太助が大活躍でしたね。 2021/11/28
真理そら
58
今回も長谷川様に10年前の未解決事件を解決しろと無理を押し付けられる青柳与力。でも解決したら奉行所にとっては不都合な真実が出てきて…ウヤムヤにするんですか、長谷川様。とにかく今回は太助が活躍するので必然的に猫の話が多くなったのが嬉しかった。太助の憧れの女性は多恵さんなのね、まあ多恵さんはほゞ完璧な女性ですものねえ。2021/07/30
つじつじ
3
長いシリーズのやつなんだな。青痣って、なんか意味あるのかな。初めの頃の読んでみよう。10年前の事件なんて、科学捜査ができる今でも解決難しそうなのに、なるほど、すごいなーと思った。2021/10/11