内容説明
憑依作家・雨宮縁のデビュー版元の女性事務員が幼子と無理心中を起こした。縁の担当編集者・真壁は、生前の言葉が頭から離れなかった。「最近、息子がパパと遊んでいるようなの」モラハラ離婚をした直後の彼女が自ら命を絶つなど真壁は納得できない。一方、縁はシングルマザーによる無理心中に殺人の匂いを嗅ぎ―人間の本性を抉るクライム・ミステリーの真骨頂!
著者等紹介
内藤了[ナイトウリョウ]
長野県出身。長野県立長野西高等学校卒。2014年、「ON」で第二一回日本ホラー小説大賞読者賞受賞。同作を改題した『ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bugsy Malone
80
個々の心に巣喰う闇と欲望、そこに付け込み操る、朧げながらも見えてきた強大な敵。謎の作家雨宮縁を中心にチームとして動き始める登場人物達。いよいよ物語は動き始めた。縁とはいったい何者なのか?チームとしての信頼関係はどうなって行くのか?著者がまたもや目が離せないシリーズを放ってくれました。次作も本当に楽しみ。2021/02/28
sin
80
前作の”微笑みを狩るもの”は序章で、今回登場する“巣を狩るもの”から、共通してその背後に在るものの関与が明かされる。そしてそれらハンターを狩るハンターが始動する。作中、鬼畜の仕業を見せつけられるが、その温床を造り出したDVと云う社会問題も見過ごせない。夫が妻を支配すると云う行為の理不尽さは男の強さの履き違えに他ならないが、そうした人間の欠陥を操り新たな殺人鬼を創り出す存在…物語が動きだした。そして、縁…憑依はただのコスプレではなく、彼?彼女?の家族全員のパーツが移植された結果の副次作用なのかもしれない?2021/02/17
あっちゃん
75
前作は本当に序章だったようで、今作でシリーズの方向性が示された感じ(笑)縁はてっきり前作プロローグの兄だと思っていたのに違うの?もはや男だか女だかもワカラン( ̄ー ̄)2024/12/10
坂城 弥生
68
ネストって巣のことなのね。そして、何らかの支援を受けるということは個人情報がダダ漏れなのだというのが怖かった。そうだよね、ちょっと手続きと言えば個人情報書かされるもの。そして近づき方も怖かった。問題を抱えた人を誰でも受け入れなければ成り立たないけど、こういう目的の人が紛れ込む可能性も大きいということか…2021/02/22
Kurara
56
★3 ホラー感は薄れ気味かな。憑依の仕方が可愛すぎるからかな。【21.51】2021/06/15