内容説明
年頃の娘の自害や蒸発が続くなか、霊験あらたかという「神明夢想教」の噂を聞き鉄砲洲の天応院を訪れた南町同心・仙波直次郎は、若い娘たちが忘我の境で祈りを捧げる異様な光景に驚いた。さらに、母の病気平癒のため寺に籠もったはずの娘・お園の失踪に、邪な陰謀が…。犠牲になった娘たちの無念を晴らすべく、“闇の殺し人”直次郎が心抜流居合で薙ぎ倒す!
著者等紹介
黒崎裕一郎[クロサキユウイチロウ]
1942年、東京生まれ。東京電機大学卒業後、脚本家として「必殺仕事人」をはじめ「木枯らし紋次郎」「銭形平次」など数多くの人気シリーズを手がける。95年『蘭と狗』で第六回時代小説大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えみ
62
幼気な娘達を食いものにする悪人を成敗!病気平癒を願う人々を騙して私腹を肥やす者達の正体とは。娘を慰み者にし、過分な金品の請求、火付けに殺しにやりたい放題。霊験あらたかの寺で行われていた虫唾が走る悪行の数々、奉行所はなぜ動かない…。乱れる江戸の治安を裏稼業で守る「闇の殺し人」が活躍する必殺闇同心シリーズ、第6弾。今回もまた酷い悪行が繰り広げられていた。南町同心・仙波直次郎は目の前で若い娘が川へ身投げする姿を目撃してしまう。終始遣り切れない思いに苛まれるが、最後まさかの直次郎の仲間、万蔵サプライズに癒された!2023/01/09