内容説明
頸の骨をへし折る。毒針で刺す。金のため、特異な技で、殺しを請け負う玄人たち。罪なき人が次々と殺されていた。南町同心・仙波直次郎は、法で裁けぬ悪を断つ“闇の殺し人”の本家として、一味を牛耳る“元締め”の正体を探る。やがて、酷吏・鳥居耀蔵の蘭学弾圧に繋がる一本の黒い糸が…。怒髪天を衝く直次郎、渾身の心抜流居合で理不尽な悪を成敗す!
著者等紹介
黒崎裕一郎[クロサキユウイチロウ]
1942年、東京生まれ。東京電機大学卒業後、脚本家として「必殺仕事人」をはじめ「木枯らし紋次郎」「銭形平次」など数多くの人気シリーズを手がける。95年『蘭と狗』で第六回時代小説大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えみ
58
強いな。当たり前すぎて忘れていたけれどさすが、心抜流居合の達人の剣さばき。どんな得物を使う輩に狙われても、悪を一刀のもとに斬り捨てる。昼と夜、表と裏…2つの顔を器用に使い分ける「闇の殺し人」が江戸の町から蔓延る悪をひっそりばっさり闇討ちする。南町同心・仙波直次郎が活躍する、必殺闇同心シリーズ第5弾。まさかここで闇の殺し人の同業者が何者かの企みによって登場してくるとは。予想外の展開で楽しめた。殺しのプロが人を消すのは勢いと思いきりが重要。そして自分を自分でその殺しに納得させることができるか、がもっと重要だ。2023/01/09