出版社内容情報
小杉健治[]
著・文・その他
内容説明
「次に記す五人を殺せ。まずは三日の内にひとり」御家人井関家の中間平吉は、影法師なる謎の人物から脅迫される。一月前、主の一馬らと、材木商から賄賂の金を奪い、作事奉行を殺したのだ。風烈廻り与力青柳剣一郎へ報せると脅された平吉らは、指示通り殺しを始める。しかし標的の易者に、激しい抵抗を受け―。疑心暗鬼の末に訪れる終焉の刻。悪を操る影法師の正体とは?
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年、東京生まれ。83年「原島弁護士の処置」で、オール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。87年『絆』で日本推理作家協会賞を、90年『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞する。以降、社会派推理、時代小説の旗手として活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
149
好きなシリーズ安定の43巻目。ほほう、こんな手があったか~って感じでした。平吉が憐れだった。出会いの順番が違っていたら人生が変わっていたかもね。たら・れば・・は、詮無いことだけれど。太助といいコンビになったかも・・2018/10/18
とし
93
風烈廻り与力・青柳剣一郎「火影」43巻。平吉さん可哀想でしたね、もっと早く剣一郞さんと出会っていれば・・・それにしても太助さん良いですね、文七さんが陰なら太助さん陽かな、また違った感じで楽しいですね。2018/10/30
ベルるるる
22
殺す相手が悪者だから、殺させる者も悪者だから・・・だからって脅して殺人をさせていいの?そんな人がこれから当たり前の顔して生きていく。なんだかすっきりしないよ。前作もすっきりしなかったし、これで2作続けて。2018/11/26
真理そら
18
自分の手を汚さずに誰かに悪人を始末させようとする発想は正義なのか狡猾なのか…。青柳与力の活躍がこじんまりしていたので少し寂しかった。2018/10/14
Abercrombie
6
悪党に悪党をぶつけて共倒れを図る。ふつーもっと爽快な結末になりそうなもんだけど、そうならないのが青痣与力クオリティ。他力本願にまかせざるえなかった影法師側の事情、ふとした躓きから人生を踏み外した平吉の後悔がやるせない。2018/12/18