出版社内容情報
五十嵐貴久[イガラシタカヒサ]
著・文・その他
内容説明
高さ四百五十メートルを誇る超高層タワーが銀座にオープンした。数万人が集まる営業初日、漏電による小火が発生。防火設備を過信するあまり対応が遅れ、タワーのあちこちで炎が噴出。嵐のような火が群衆を混乱に陥れた。未曾有の大火災に飛びこんだ銀座第一消防署の消防士・神谷夏美は最上階に取り残された人々を救えるのか?究極のパニック小説、待望の文庫化!
著者等紹介
五十嵐貴久[イガラシタカヒサ]
1961年東京生まれ。成蹊大学卒業後、出版社勤務。2001年『リカ』で第二回ホラーサスペンス大賞を受賞し、小説家デビュー。エンターテインメント小説を幅広く手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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のり
143
地上100階の超高層複合ビルのオープン日に電気系統のトラブル。電力過剰で多所で漏電し小火が発生。最新のコンピューターシステムと防火設備能力を過信し、対応が後手にまわる。オーナーのワンマン振りが全ての元凶。消防の指示にも耳をかさない。先に電源を停止すれば大惨事は防げたのに…消防士達の決死の消火活動を嘲笑うかのような生きた炎。全てをのみ込もうとする獰猛さ。「神谷夏美」は死と隣り合わせの現場で多くの経験を得、多くの仲間を失ったが、「村田」や「柳」がさらなる高みの消防士に鍛えてくれるだろう。2019/03/15
サンダーバード@怪しいグルメ探検隊・隊鳥
110
日本一の高さを誇る超高層ビルがオープンしたその日、火災が発生する。と言うと思い浮かぶのはパニック映画の傑作「タワーリング・インフェルノ」ですね。最新鋭の防災設備を備えたビルで災害など起こるはずがない。自信は過信となり災害を呼ぶ。最上階に取り残された招待客達は救えるのか?オマージュとは言えど、そのまんまじゃないの?って思ったらラストはそうきましたか!実際にあれで消火できるかは疑問ですが、リアリティは置いといてエンタメとしては面白かったです。もう一度「タワーリング・インフェルノ」を観たくなりますね。★★★+2022/03/05
五右衛門
96
読了。何だかホッとしています。正にタワーリングインフェルノ。映画を見ているようでした。日本版にすればこうなるのねっと。分かっていても次から次へと絶望的な状況が続出。主人公はどう立ち向かうのか。中でも権力者のカスっぷりが際立ちましたがそこは自業自得よね。読みながら肩に力が入り、時には膝がガクガクするようでした。何となく結末も予想できたのですがそれでも今後も追いかけたい主人公に出会えました。絶対に100階のビルなんて行きません。1階のロビーでお茶だけして帰ります。2021/05/08
kk
83
超高層ビルの落成セレモニーを襲う大火災と、それにほぼ単独で立ち向かう羽目になった女性消防士の悪戦苦闘。読んでるうちに、自分の部屋の室温が上がってくるようにすら感じる、もんのすごい迫力感。登場人物達も程よくキャラが立ってて、物語にも入っていきやすかったです。読み終わって何が残るってわけでもありませんが、エンタメ的な充実感を堪能できました。次作も読もかな。2021/01/07
森オサム
82
超高層タワーで火災が発生する。圧倒的な炎と闘う消防士を描いたパニック小説。登場人物が多く、イライラさせる奴、ハラハラさせる奴、ウルウルさせる奴とバランス良く配置されている。そして死亡フラグを立てた奴は順次退場して行く。予定調和の中で展開していた物語が、終盤余りにも絶望的な状況へと進む事となる。このラストの壮絶な展開はパニック小説の理想形かも知れない。そして序盤から伏線が張られていた事に気付かされ、著者の凄みを感じる事になりました。ベタで良いんだよね、このタイプの作品は。ハリウッド映画を観ている様だった。2018/06/28
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