内容説明
女優になる―幼い頃からの夢を抱いて上京した少女・花崎小雪は、大手芸能プロのオーディションでけんもほろろにあしらわれ、プライドを引き裂かれた。失意の底に沈んだ小雪が縋ったのは、偶然声をかけてきた街頭スカストの井出。しかし、井出に連れていかれたのはアダルトビデオの現場だった!決して誇りを失わず、トップAV女優として君臨した女の愛と信念の物語。
著者等紹介
新堂冬樹[シンドウフユキ]
1998年『血塗られた神話』で第七回メフィスト賞を受賞しデビュー。コンサルタント業務を営む傍ら、暗黒小説と純愛小説を書き分ける独自のスタイルで支持を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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W-G
303
『私立新宿~』や『夜姫』ほど狙った感がないのにコチラの方が面白かったかもしれない。先の二作がイマイチだっただけというのもあるが…。展開は説得力も厚みも広がりもなく、そんな馬鹿なと突っ込む事もしばしば。しかし、ひょっとしたらAV出演した女性の何割かはこんな感じなのかな?とふいに思わせる何があった。それにしても井出と付き合う展開は安直だし興醒め。良かったのは後半の展開がいつもの新堂風ではなく、割と新鮮に読み進められたという事。その新味だけで引っ張られた。一気読み出来る軽さなので、損した気分にはならない。2017/07/16
かなっぺ
124
新堂冬樹さんは、『黒い太陽』ともうひと作品をよんだ気がする。読み進めるうち、あー、新堂冬樹の世界だーっと、なんだか黒い太陽を思い出した。女の嫉妬心。執着心。プライド。 この作品は、17歳の少女が田舎から東京へ女優になる為に、オーディションを受けるも、落ち、スカウトマン「井出」に騙されAV女優に、、、という内容だ。騙される方も黙らされる方だと思いながらも、このように騙されて思っていた仕事内容とは違ったという女の人はいるのだろう。最後は最悪の方ではなく、明るい未来へ話が進んでいった。世の中甘くないよと思った。2017/07/19
らむり
30
いつもの新堂さんですね。可もなく不可もなく。2017/09/27
のんちゃん
18
幼い頃からの憧れの女優になる為、地方から単身上京した小雪。現実は甘くなく、街角でAV製作のスカウトに騙され、そのままトップAV女優の道を歩いて行く事になるが...。全く知らない世界のお話。その業界に入った後の家族の葛藤や我が子への影響等、考えもしなかった事だ。うーん、こうやって騙された人っているんだろうなぁと考えさせられた。もうちょっとお母さん、お姉さん止められなかったのかしら?私ならタックルしてでも行かせないのに、と残念な感を抱いて読了。2017/11/05
dice-kn
8
思っていたより長い期間にわたる話でした。主人公の成長物語ですね。実際にありそうな?、いやそんなにうまくはいかないかな??と現実感と非現実感が入り混じったように感じられたような。ラストの展開がよかったのでホッとしました(笑い)2018/04/18