出版社内容情報
辻堂 魁[ツジドウカイ]
内容説明
両国川開き大花火の深夜、薬研堀で勘定組頭が斬殺された。刀を抜く間も与えぬ凄腕に、北町奉行所平同心の日暮龍平は戦慄した。先月の湯島切通しと亀戸村堤での殺しに続く凶行だった。探索の結果、いずれの現場近くにも深川芸者くずれの夜鷹の姿が。やがて、人斬りと女のつながりにとどいた龍平は、悲しみと憎しみに包まれた真相に愕然とし―剛剣唸る痛快時代!
著者等紹介
辻堂魁[ツジドウカイ]
1948年、高知県生まれ。早稲田大学文学部卒業後、出版社勤務を経て執筆業に入る。2010年に刊行された『風の市兵衛』(祥伝社文庫)が累計一一〇万部を突破。16年には、同シリーズで第五回歴史時代作家クラブ・シリーズ賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ベルるるる
21
馬鹿な御家人部屋住み達が中也の出自を脅迫しなかったら、一連の殺しにはつながらなかったのかな。あの脅迫が中也の心の奥底に抑えつけていた恨みを解き放ってしまったのかな。「生まれてきた事だけが後悔」と言って死んでいく中也は哀れ。6歳の俊太郎は中也の寂しさを理解していたね。子供だからこそ敏感に感じ取ったのかもね。悲しい話だった。 2019/01/10
はかり
10
シリーズ4巻目。今回は連続する辻斬り犯を追うが、犯人は息子の友人だったという哀しい結末。中也とお伝は悲しい過去を負った母子だったが、その過去を消そうと罪を犯す。龍平が断ち切ってやって良かったのだろう。2017/10/19
蕭白
7
とても好きなシリーズになりました。父子の語らいの場面もいいですね。2021/04/22
ニッキー
6
悲しい話でした。役目は違うが龍平にいい友ができたかと。しかも、息子の俊太郎とも友達だった。 俊太郎が、回を追う事に考え方がしっかりとして来て大人になって行く。 作者の弁を借りるならば、今のインターネットの世界は、出来事の中から己の知りたい事情だけしか知ろうとせず、己の都合のいいわけしか見ようとしない。だから、いいね!や中傷が歪んでしまう。2021/03/17
わたしは元気
3
悲しい司馬中也と相馬の人生。せつない。 そして、司馬さんを思いやる優しく賢い、俊太郎。 見守る龍平。 素敵な親子ですよね。2025/01/04
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