内容説明
日々堂のお葉の元に山源の総元締源伍から文が届いた。だが、筆蹟があまりにも弱々しく、女ごの手になる文にみえる。いぶかるお葉は思い切って山源を訪ね、驚愕した。源伍は口も回らない状態で臥していたのだ。さらに縋りつくような目をお葉に向けて言葉を吐いた。家を飛び出したきりの息子源一郎を捜して欲しい、と(「花卯木」)―江戸に涙と粋の花を咲かす哀愁情話。
著者等紹介
今井絵美子[イマイエミコ]
広島県生まれ。テレビプロデューサーなどを経て、98年「もぐら」で第一六回大阪女性文学賞佳作、2000年「母の背中」で北日本文学賞選奨、03年「小日向源伍の終わらない夏」で、第一〇回九州さが大衆文学賞大賞・笹沢左保賞、15年「立場茶屋おりき」シリーズで第四回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
128
便り屋お葉日月抄「忘憂草」9巻。お葉さん、良いですね、粋で気風がよくて人情家、目配り気配り、雁が音は次巻に続くのか?楽しみに。2016/05/06
mikipon
15
最後の話はちょっと尻切れとんぼのような感じで、娘さんのこれからが気になる。2016/02/02
TOMIKA306
11
久しぶりに出てくる人の説明が初出時のエピソードを丸ごとコピペ、しかも7ページも…と言うのは、ちょっと引く。それも一人二人ではなく。この巻から読み始めた人には優しいけどね。2025/02/21
たーくん
6
日々堂のお葉の元に山源の総元締源伍から文が届いた。だが、筆蹟があまりにも弱々しく、女ごの手になる文にみえる。いぶかるお葉は思い切って山源を訪ね、驚愕した。源伍は口も回らない状態で臥していたのだ。さらに縋りつくような目をお葉に向けて言葉を吐いた。家を飛び出したきりの息子源一郎を捜して欲しい、と(「花卯木」)―江戸に涙と粋の花を咲かす哀愁情話。2019/02/21
あかんべ
5
お葉のちゃきちゃきっとした物言いが、いい。江戸っ子の姐さんという感じ。2016/03/08