出版社内容情報
乗客乗員62名が消失し、唯一の生存者は記憶喪失に。不可解な旅客機墜落が天変地異の予兆だった! 熊本・阿蘇を舞台に贈る、カジシンワールドの魅力全開ファンタジー!
内容説明
阿蘇山に旅客機が墜落、大山知彦は唯一人生還、他の乗客乗員は消失した。消えた婚約者苫辺千穂を捜し始めた知彦は、熊本で挨拶に訪れる予定だった彼女の実家で父親尊利に会う。千里眼を持つ彼が語る苫辺家の秘密と阿蘇を護る一族の存在。彼らの縁者も事故で消えたという。直後、一族の祭祀場“基”で異変が続発、やがて怪現象が阿蘇を覆い始めた…。未曾有の変事の行方は?
著者等紹介
梶尾真治[カジオシンジ]
1947年、熊本県生まれ。71年、短編「美亜へ贈る真珠」で作家デビュー。79年に上梓した「地球はプレイン・ヨーグルト」他で、星雲賞を四度受賞するなど、短編SFの名手としての地位を確立。91年には長編『サラマンダー殲滅』で第一二回日本SF大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちばと~る
16
墜落事故から奇跡的に無傷で助かった知彦は行方不明となった婚約者 千穂の故郷、阿蘇を訪れる。そこで出会った「基」の鎮守者。そして邪魔と鬼八の壮絶な闘いの歴史とは…。諸星大二郎的な怪しげなカンジがなかなかイイっす!あとがきによると、東日本大震災のショックでプロットを練り直しちゃったとか…元々はどれだけ壮大だったのか気になりますが、これはこれで楽しめました!2017/01/12
た〜
13
はっきり言わせてもらえば、カジシン著作の中で最もつまらなかった。一応バトル物に入るのだろうか?でもその相手には「意識」そのものがなく、主人公側も心理描写が見えない。日本全体を巻き込む大災害に発展する予定で書き始めたら、東日本大震災が発生し、その影響で全く違う作品になるという、数奇な作品なのだけれど、そのことと関係有るのか無いのか。舞台が熊本である以外はカジシンらしくなかったな2016/07/10
六花
6
不思議なものが読みたい気分だったんです… 。阿蘇山に旅客機が墜落、恋人と共に乗っていた知彦ただ1人だけが生き残り、他の乗客乗員は行方不明 。知彦は恋人の家族と恋人を探し始める。“わかる”人達が阿蘇山に現れる“邪魔”と呼ば れる敵を静めようとして、そして行方不明の人達は、“邪魔”と戦う使命があって…。うーん、思考停止状態に陥ってしまいました… 。不思議すぎてついていけなかった(~_~;)。2016/04/21
yamakujira
5
阿蘇山麓に墜落した旅客機からただ一人生還した知彦は、他の乗員乗客が消失したと知り、同乗していた婚約者、千穂の行方を求めて、彼女の実家に拾われる。千里眼を持つ当主、鎮守役と呼ばれる一族、使命を帯びた行方不明者、そして阿蘇の異変が知彦の能力を呼び覚ます。まるでアニメみたいな物語はB級感を楽しめていいとしても、人物造形や背景描写が雑すぎるだろう。連載開始直後に東日本大震災が発生、衝撃を受けて急遽プロットを変更したらしく、時節柄、あえて浅薄な筆致にしたのかもしれないな。上梓4年後には熊本地震かぁ。 (★★☆☆☆)2020/03/10
meow3
5
うーん。設定や背景、導入部はいいんだけど、登場人物が誰一人として上手に描かれていない、特に主人公が話にならない。なので話だけ進む感じがしてちょっと残念。漫画化してもらえばもっと魅力的な作品になるかも。2017/04/05